株式会社フェイガー(本社:東京都千代田区、代表取締役:石崎 貴紘、以下「当社」)は、この度、J-クレジット制度※1の方法論「茶園土壌への硝化抑制剤入り化学肥料又は石灰窒素を含む複合肥料の施肥」(AG-003)を活用し、茶園土壌から発生する一酸化二窒素(N₂O)※2の排出削減に取り組むプロジェクトが登録されたことをお知らせします。本プロジェクトを通じて、同方法論による国内初※3の茶園由来J-クレジット創出を目指します。
本プロジェクトでは、国内の茶生産者と連携し、従来使用していた窒素を含む化学肥料または有機肥料を、硝化抑制剤入り化学肥料または石灰窒素を含む複合肥料へ代替します。施肥記録等のモニタリング、第三者による検証、認証を経てクレジット化を進め、茶産地の脱炭素化、施肥効率の向上による生産性の向上、生産者への環境価値の還元を目指します。
※1 J-クレジット制度:省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用、適切な森林管理等による温室効果ガスの排出削減量・吸収量を、国がクレジットとして認証する制度。
※2 一酸化二窒素(N₂O):二酸化炭素(CO₂)の200倍以上の温室効果を持つとされる気体(100年間で比較した場合)であり、農業分野でも排出削減が求められている。 ※3 当社調べ(2026年9月現在)。
J-クレジット制度 プロジェクト登録証
背景:茶園における品質と環境の両立 茶の品質を支える窒素施肥と、N₂O排出削減の重要性
主要指標 — KEY FIGURES
茶のうま味や品質を支えるアミノ酸の形成には窒素が重要であり、高品質な茶の安定生産において窒素施肥は欠かせません。一方、施した窒素の一部は土壌中でN₂Oに変わり大気中に放出されます。茶園では品質・収量を維持しながら窒素施肥を適正化することが長年の課題となっており、研究機関や一部産地で技術開発・実証が進められてきました。
農研機構によると、窒素肥料の施用に伴うN₂O排出係数は、水田が0.31%、その他の作物を栽培する畑地が0.62%であるのに対し、茶園では2.9%と報告されています。こうした茶産業の特性を踏まえると、施肥の工夫による茶園のN₂O削減は、大きな気候変動対策効果につながる可能性があります。本プロジェクトでは、茶の品質と生産を支えながら、産地の取り組みを環境価値として見える形にすることを目指します。
参考: 農研機構「茶園への石灰窒素の施用による一酸化二窒素発生量抑制効果」 農研機構「茶園の窒素利用効率の向上と緑茶の消費スタイルの変化による窒素環境負荷の減少」
環境省・国立環境研究所「日本国温室効果ガスインベントリ報告書(NIR)2026年4月版」(農地土壌からのN₂O排出係数) 表 5-51
プロジェクトの概要
本プロジェクトでは、J-クレジット制度の方法論AG-003「茶園土壌への硝化抑制剤入り化学肥料又は石灰窒素を含む複合肥料の施肥」を活用します。
硝化を抑える肥料へ代替することで、土壌中でN₂Oが発生する過程を抑制します。従来の施肥を継続した場合とプロジェクト実施後の排出量の差を算定し、第三者による検証と制度上の認証を経てJ-クレジット化します。
参加する茶農家様:対象となる肥料への切り替えを行い、施肥量・施肥日・対象面積などを記録します。
フェイガー:参加条件の確認や施肥計画・記録整備を支援し、排出削減量の算定、検証・認証手続き、クレジットの販売と生産者への収益還元を行います。
なお、今回の発表はプロジェクト登録の完了に関するものです。クレジットは、実際の取り組み後にモニタリング、第三者検証、認証を経て発行されます。
方法論: J-クレジット制度 AG-003 Ver.3.4
本プロジェクトの特徴:環境配慮と減肥を一体で取り組み、生産者の生産性向上を目指す
J-クレジットの方法論AG-003は従来の窒素肥料の一部を低GHG肥料に切り替えることでN₂O排出を抑える取り組みですが、フェイガーでは施肥の切り替えに留まらず、窒素の総施用量そのものを見直す「減肥」までを視野に入れた取り組みを目指しています。
環境面:施用する肥料の切り替えに加えて減肥を組み合わせることで、切り替えのみの場合よりも大きな排出削減効果を見込めます。
生産者の経営面:肥料設計の変更には工夫が必要ですが、減肥によって施肥量を抑えることで昨今高騰している肥料コストの負担を和らげ、生産者が取り組みやすい形を目指します。
上記に加え、創出したJ-クレジットの収益を生産者に還元することで、環境への取り組みが茶栽培を続けるための収入の1つとなる仕組みをつくります。
今後の展望
当社は今後、国内の茶生産者や産地関係者と連携し、対象圃場の選定、施肥計画の作成、必要な記録の整備を進めます。
あわせて、既報の通り、当社は、茶園におけるバイオ炭の施用の実証試験も実施してきております。バイオ炭においては、茶園から発生する残渣の資源循環の可能性、また、土壌改良による減肥・生産性向上の可能性も示唆されております。さらに、バイオ炭の農地施用はJ-クレジット制度の方法論AG-004の対象でもあり、クレジット創出による付加価値も見込まれます。
今後、これらの複合的な価値創出によって、創出した環境価値を生産者へ還元し、農業現場が継続して参加できる仕組みの構築を目指します。
株式会社フェイガーについて
株式会社フェイガーは、農業由来カーボンクレジットの創出から販売までを一貫して手がけるスタートアップです。生産者との協働により脱炭素農業の収益化を支援し、気候変動に適応する「耐候性ソリューション」の開発・実装を通じて、持続可能な農業体系の構築を目指しています。本取り組みにおいてはプロジェクトの運営・支援を担います。
会社概要
株式会社フェイガー
所在地:〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル3階 0 Club
代表者:代表取締役 石崎 貴紘
事業内容:脱炭素型農業支援、カーボンクレジット創出・販売支援、耐候性ソリューションの研究開発
問い合わせ先
株式会社フェイガー
広報担当:マーケティング・リレーション推進室 PR担当
メール:info@faeger.co
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
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