中里唯馬個展「GLACIER」がフィンランドで開幕

ファッションデザイナー中里唯馬のソロ・エキシビション「GLACIER」が、フィンランド・オウル市の「Oulu Art Museum(オウル現代アート美術館)」にて、2026年5月22日から2026年10月11日まで開催される。開催期間は約5ヶ月に及ぶ。

本展は、2024年にフランスのカレー市で開催された「Beyond Couture」に続く、欧州における中里唯馬の2箇所目の大規模な個展である。また、2026年の「欧州文化首都」に選定されたフィンランド・オウル市と、EU・ジャパンフェストの支援により開催される。さらに、本展の一部は2027年1月から開催される「札幌国際芸術祭2027」へと巡回予定である。

中里唯馬は、フランスのパリ・オートクチュール・ファッションウィークに日本から唯一公式参加を続けているファッションデザイナーであり、今年2026年で参加10年目を迎える。革新的な素材や技術を用いたその取り組みは世界で高く評価されており、今年5月にはニューヨーク・メトロポリタン美術館に過去のクチュール作品が永久保存された。

現代アートの文脈にファッションが位置付けられることは稀であるが、本エキシビションは、数少ない現代アート美術館におけるファッションデザイナーのソロ・エキシビションの開催である点にも注目が集まっている。写真家としても活動する中里は、自身が撮影した写真とそこから生まれた衣服を組み合わせる空間構成を、ゲストキュレーターであるパシ・ラビナ氏と共に行った。

さらに、次世代育成にも意欲を示す中里は、アアルト大学と連携し「ファッションの未来像」をテーマとした学生向けレクチャーを開催する。

### ゲストキュレーター:パシ・ラビナ氏のコメント 本展準備のため、中里はフィンランドのハイルオト島とイナリを訪れた。極寒の北極圏の自然は、2025年夏のコレクション「GLACIER」に大きなインスピレーションを与えている。中里の衣服は彫刻とファッションアートの中間に位置しており、生体工学的素材や変化する構造は、衣服を固定された物体ではなく「進化する有機体」として再定義している。彼のファッションアートは、オートクチュールを特権的ラグジュアリーから、社会的・環境的省察のための表現へと変換している。

### 中里唯馬のコメント 本エキシビションは、旅先で拾い集めた記憶を写真表現に託し、衣服というアート表現と織り合わせるように空間を構成した。INHERITはケニアでの体験、FADEはサハラ砂漠、そしてGLACIERはフィンランドの極寒環境下での経験からそれぞれ着想を得ており、3つの異なる世界観を空間に投影している。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:イベント
  • 関連組織:Oulu Art Museum / Aalto University