日系人が世界で最も多く暮らす国、それがブラジルです。その数はおよそ270万人(大阪市の人口とほぼ同じ)。米国の日系人の1.7倍です。ブラジルへ移民を運んだ最初の船「笠戸丸」が神戸港を出て、サンパウロ州のサントス港に着いたのは1908年(明治41年)。781人が乗っていました(うち女性は2割超の186人)。アフリカの喜望峰を回るおよそ50日の船旅でした。あれから118年――。彼らの子孫はいま、どんな人生を送っているのか。今回の講演会では、ブラジル日系人の近年の結婚事情に絞り、サンパウロ在住のジャーナリストである松田亜弓さんをお迎えし、お話していただきます。講演内容のポイントをかいつまんで説明すると、1世や2世は言葉や文化の壁もあって日系人(日本人)同士の結婚がほとんどでした。ブラジル政府は、ブラジルへ移民する日本人に対して「少なくも3人の稼働力(12歳以上)をもつ家族であること」と義務付けたため、女性も混じっていました。とはいえ移民は男性が圧倒的多数派。その「穴埋め」をするため、日本からブラジルへ渡った「花嫁移民」もいました。渡航前には文通で“交際”し、ブラジルで初対面なんてケースも。これ自体もすごいですが、花嫁移民にとってもっとショッキングだったのは、アマゾンの奥地やサンパウロ州の内陸部(移住地)での想像を絶する過酷な「開拓生活」です。悲惨な境遇を乗り越えて、日系人は現在まで世代をつないできたのです。日系移民も3世、4世になると、ブラジル社会への同化が進み、日系人以外と結婚するケースが主流となってきました。元サッカー日本代表の田中マルクス闘莉王さんやタレントのダレノガレ明美さんはまさに、日系人と日系人以外(イタリア系)の血を引くブラジル人です。こうした傾向そのものは良いも悪いもありません。ですが今回の講演会では、こうした結婚のトレンドを受けて、ブラジルの日系社会はどう変わっていくのか、同化の名のもとに消滅に向かうのか、といったテーマで松田さんに語っていただきます。移民の歴史(世界史は移民史ともいえる)、ブラジルをはじめとする世界の日系社会、昔の日系人と現在の日系人、最近は日本でも話題となっている移民問題などに関心のある社会人&学生の皆さんにおススメです。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
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