2026年9月25日

小橋文子 *1

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要旨

本稿は、重要物資の供給制約に対する輸入調達構造の変化を、ウクライナ産ネオンガスの供給停止と中国によるガリウムおよびゲルマニウムの輸出管理を対象に検証する。輸入国別の詳細な品目レベルの貿易データを用いて、対象国への事前依存度による輸入調整の差を三重差分法とイベントスタディで推定した。ウクライナ事例では、事前依存度の高い国ほど供給停止後に既存の代替供給国間で輸入額を再配分し、供給国集中度を一時的に低下させた。一方、中国事例では、中国依存の低下や供給国構成の分散化を示す頑健な変化は確認されなかった。二事例の対比は、供給制約への対応を理解するうえで、制約の発生形態に加え、短期的な代替供給の可能性を考慮する必要性を示唆する。

JEL 分類番号 F14, F13, F52

キーワード 重要物資、供給制約、輸入調達構造

本稿は、東京大学金融教育研究センター・日本銀行調査統計局による第 11 回共催コンファレンス「供給制約経済への移行:その含意と課題」(2025 年 11 月 26 日開催)における報告論文を改訂したものである。指定討論者の伊藤萬里氏をはじめ、青木浩介氏、植田健一氏、川口大司氏、工藤教孝氏、倉知善行氏、戸堂康之氏ら、同コンファレンスの参加者から有益なコメントをいただいた。記して感謝の意を表したい。ただし、残された誤りは筆者に帰する。

*1 慶應義塾大学経済学部  E-mail : obashi@keio.jp

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FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:経済分析
  • 関連組織:ウクライナ