ドイツのメディアはイースター休暇中、現行の兵役法に基づき、17歳から45歳の男性が3か月を超えて出国する場合、留学や就業、旅行を問わず連邦国防軍の募集センターに届け出と許可が必要になると報じた。国防省が兵員把握のために実施を検討しているとの内容に、野党からは義務兵役制の復活につながる懸念や、手続きの不明確さに対する批判が噴出し、国民の間で大きな議論となった。
この事態を受け、ドイツ国防省はSNSを通じて「出国に許可が必要」という噂は事実無根であり、通報を怠っても罰則はないと澄清した。続いてボリス・ピストリウス国防相も、現行の志願制の下では男性は年齢を問わず自由に海外渡航が可能であり、事前の届け出も不要であると強調した。
今回騒動の発端となったのは、1965年の冷戦時代に定められた「兵役法」第3条の規定である。かつては徴兵対象者の把握を目的としていたが、2011年に義務兵役制が停止されて以来、この条文は実質的に形骸化していた。しかし、今年1月1日に施行された「兵役制度現代化法」により、志願制を維持しつつも兵籍調査や健康診断の仕組みが再導入されたことで、かつての条文が再適用されたと誤解を招いた背景がある。
ロシアによるウクライナ侵攻以降、ドイツ国防省はNATOの兵力要件を満たし防衛力を強化するため、2035年までに連邦軍の兵力を現在の約18万人から26万人へ増強する計画を進めている。今回の騒動は、安全保障環境の変化に伴い、国防の強化と市民の自由をいかに両立させるかという課題が、ドイツ国民の日常生活において切実な関心事となっていることを浮き彫りにした。
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- 出典:中央社 CNA
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