米国、イスラエル、イランの対立が激化した2月末以降、フィリピン国内の軽油価格は1リットルあたり60ペソ未満から約153ペソへと倍以上に跳ね上がり、ガソリン価格も約55ペソから101ペソ前後まで急騰しました。フィリピン統計局(PSA)の最新データによると、3月のインフレ率は4.2%に達し、中央銀行の目標範囲(2~4%)を上回りました。
フィリピン農業協会(SINAG)のジェイソン・カインレット事務局長は、上院公聴会で燃料費が漁師の出漁コストの約8割を占める現状を指摘しました。ルソン島沿岸部では、燃料価格の高騰により、先週時点で約30%、昨日の再値上げ後には約50%の漁師が操業を見合わせています。近海漁業に切り替えた漁師もいますが、漁獲量は5~10キロ程度にとどまり、生計維持は困難です。政府は4万6000人超の小規模漁師に対し、一人あたり3000ペソの燃料補助金を支給していますが、カインレット氏は「焼け石に水」であり、受給資格を満たせない漁師も多いと批判しました。
運輸業界も同様の苦境に立たされています。マニラの公共交通機関「ジープニー」の運転手ホセ・ラミレス氏は、利益が出ないため燃料が尽き次第、休業する意向を示しています。フィリピン運輸業者連盟(LTOP)のオーランド・マルケス会長も、利益確保が不可能な現状から、職人への転身など転職を検討する運転手が増えていると述べました。
フィリピンのシャロン・ガリン・エネルギー担当次官は、国内の燃料備蓄は50.42日分あり、イランもホルムズ海峡の安全確保を約束しているため、短期的な供給に問題はないと説明しました。しかし、生活コストの高騰を受け、給油所での無銭逃走や自動車からの燃料盗難といった治安悪化の兆候も見られ、市民の不安が広がっています。
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- 出典:中央社 CNA
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