ペットの治療薬不足を解消するため、農業部防疫局と衛生福利部食薬署は、2024年に「人用医薬品を犬猫や非経済動物に使用するための管理弁法」を制定しました。2年間の猶予期間を経て、今年7月に正式施行されます。しかし農業部防疫局のデータによると、使用許可が出ている人用の薬701品目のうち、動物用としての登録が完了したのはわずか216件に留まっています。法的に登録された医薬品しか動物病院で備蓄できないため、残りの約500品目が院内で扱えず、救急治療や夜間の診療に支障が出るのではないかと獣医師や飼い主から不安の声が上がっています。

農業部、衛生福利部、および獣医師会と薬剤師会は、新制度について協議を行います。獣医師が必要な緊急用薬を備蓄できるよう調整を図る見込みですが、現状では「人用の薬は飼主が直接受け取るべき」という規定があるため、動物保護団体や野生動物保護団体からは「治療を受ける権利を損なう」として延期を求める声も出ています。一方で薬剤師会は、7月1日の施行を支持する立場です。

薬剤師会は声明で、動物用医薬品の不足から人用の薬を使用せざるを得ない現状を理解しつつも、現在の行政上の対策には深刻な欠陥があると指摘しました。特に酸素や二酸化炭素、窒素などの医用ガスは未だ登録が完了しておらず、薬局が動物病院へ合法的に直接供給できないため、夜間のガス不足が懸念されています。薬剤師会は「これは獣医師と薬剤師の対立ではなく、行政の効率と制度の接続の問題である」と強調し、医用ガスや注射剤などの入手困難な品目については「動物病院への預け入れ」を認め、使用後に薬局が精算を行うなどの柔軟な運用を提案しました。

薬剤師会は、ペットを家族の一員として守るため、行政側が早急に薬商の登録申請を促進し、行政上の穴を埋めるよう強く求めています。現場の医療が断絶しないよう、獣医師と連携して動物の健康と安全を守る意向です。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:regulation