中央通信社(シドニー2日)オーストラリアと日本の特別な戦略的パートナーシップが国際的な注目を集めている。オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)は本日、両国の指導者が5月に「戦略的縦深」の強化を宣言したことを受け、軍事産業と地理的優位性を活用して相互支援を強化し、中国の脅威に対処する方針であることを指摘する専門記事を発表した。ASPIは本日、「豪日の『戦略的縦深』が意味するもの」と題した特集記事を発表した。著者は元英国外交官でASPI上級アナリストのアレックス・ブリストウ氏と、日本の地経学研究所(IOG)研究員の井上麟太郎氏。記事によると、「戦略的縦深」とは戦場の前線と後方の資産との距離を指す。これが豪日関係の重要な議題となったのは、5月初旬の高市早苗氏のキャンベラ訪問とアンソニー・アルバニージー首相との会談がきっかけである。両者は共同声明で、両国の「戦略的縦深」が国家安全保障にとってますます重要になっていると強調した。記事は、オーストラリアが地理的に孤立しており、これまで国際紛争から距離を置いてきたことを指摘する。しかし、「2020年国防戦略更新計画」は、中国の軍事拡大に伴い、地理的優位性だけに頼ることはできないと警告している。そのため、オーストラリアは日本や第一列島線による防衛の盾を必要としている。一方、中国に近い日本は、重大な地域紛争の前線に立つ可能性があり、防衛産業がミサイル攻撃を受けるリスクがある。リスク分散のため、日本はオーストラリアを理想的な拠点と見なしている。さらに、日本はアジアの北東端に位置し、オーストラリアのダーウィンやパースはインド太平洋の海域に近い。オーストラリアが日本を支援することで、日本海・空軍の活動能力が大幅に向上する。地政学的要因に加え、産業能力も焦点となる。報告書は、オーストラリアの「2026年国家国防戦略」が「産業的縦深」に言及し、強力な産業能力と国際パートナーシップの必要性を強調していると指摘する。ブリストウ氏と井上氏は、日本が「忍耐強い資本」、先進技術、強力な生産能力を持ち、オーストラリアの防衛産業を活性化できると評価する。例えば、オーストラリアが購入した日本の「もがみ型」護衛艦の一部は、西オーストラリア州のヘンダーソン国防地区で組み立てられている。両国は防衛産業、重要鉱物、軍民両用技術の共同投資も推進している。両氏は、この協力によりヘンダーソン国防地区が地域の艦船製造・修理センターになる可能性があると期待を寄せる。一方で、中国との摩擦の可能性についても警告し、外交部門が中国による誤解を防ぐために地域各国との対話を強化する必要があると指摘した。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:International Relations
- 関連組織:Australian Strategic Policy Institute (ASPI) / Institute of Geoeconomics (IOG)
- 原文内の日付:2020 / 2026