(中央社ワシントン11日総合外電)世界銀行(WB)は最新の予測報告で、米国とイスラエルによるイラン戦争が世界経済の成長見通しを大幅に押し下げており、紛争が長引けば、数十の開発途上国が数年にわたる経済停滞に陥る恐れがあると警告した。

ワシントン・ポスト紙によると、世銀のトップエコノミストらは、今年の世界経済成長率はわずか2.5%と、過去2年間の2.9%を下回り、2020年の新型コロナウイルス(COVID-19)流行以来最も低い伸びになると予測している。

3月初め以降、ホルムズ海峡がほぼ封鎖状態にあるため、石油、天然ガス、肥料、工業化学製品のコストが高騰している。世銀はこれを「50年で最大の供給ショック」と呼び、開発途上国と先進国の両方の経済に圧力をかけている。

世銀の副チーフエコノミスト、アイハン・コセ氏は「世界経済は崖から落ちてはいないが、減速は明らかだ。多くの開発途上国は、この衝撃に対処するためのリソースが少なく、衝撃に耐える力も弱い」と述べた。

今回の最新予測は、世銀が1月に発表した見通しよりも悲観的だ。当時、世銀は世界経済がトランプ米大統領の関税政策による貿易の不確実性の時代を概ね乗り切ることができると考えていた。

世銀の専門家は今回、世界の約3分の2の国の経済成長予測を下方修正し、トルコ、バングラデシュ、南アフリカの予測は大幅に引き下げられた。

ペルシャ湾の戦域に隣接する国々が最も深刻な打撃を受けると予想され、コセ氏は、クウェート、イラク、カタールは2026年に経済成長がほぼゼロになる可能性があり、アラブ首長国連邦などは今年の経済成長率が2.4%と、戦争勃発前の予想の半分以下になると述べた。

世銀は最新の「世界経済見通し」(GEPs)報告書で、2020年代は数十の開発途上国にとって「失われた10年」になることがほぼ確実だと述べている。これらの国々は先進国との所得格差を縮める進展がなく、経済発展は長期停滞し、富裕国の生活水準に追いつけないままだ。(編集:陳亦偉)1150612

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:調査
  • 製品・サービス:世界経済見通し(GEPs)報告書