ブラジル大統領ルーラ氏は、15日から17日までフランスで開かれた七か国(G7)サミットに招待された。世界的な注目がウクライナとイランの軍事情勢に集中する中、アメリカ大統領トランプ氏や欧州連合(EU)との間で具体的な合意には至らなかったものの、人工知能(AI)ガバナンスや鉱物サプライチェーンの多様化、南方諸国への開発支援といった分野で積極的に発言し、ブラジルのグローバルな役割強化を図った。
BBCブラジルニュースによると、ルーラ氏(Luiz Inácio Lula da Silva)はサミット期間中にフランスのマクロン大統領と会談し、EUの指導者たちとも意見交換を行った。特に、EUが9月からブラジル産の肉類、魚類、はちみつの輸入を禁止する方針について議論した。ブラジル外務省の当局者は、短期的にはこの決定を覆すのは難しいと認めつつも、対話を通じて懸念を伝え続ける姿勢を示した。
この輸入禁止措置は、ブラジルの畜産業がEUの厳しい抗微生物剤使用基準を満たしていないと判断されたことが理由である。これはEUの『One Health』政策の一環であり、抗生物質の乱用と耐性菌の拡大を防ぐことを目的としている。EUは2026年5月に発表し、この措置は9月3日から施行される予定である。
一方、米国との関係では、米政府がブラジルの犯罪組織『コマンド・ヴェルメーリョ(CV)』と『プライメイラ・カンデンサ・ド・カピタル(PCC)』をテロ組織に指定したことに加え、一部のブラジル製品に25%の関税を課す可能性を示唆しており、両国関係に新たな緊張が生じている。
また、ブラジル最高裁は、元大統領ボルソナーロ氏の息子で元連邦議員のエドゥアルド・ボルソナーロ氏が司法手続きへの干渉に関与したとして有罪判決を下した。トランプ氏はサミットの記者会見でブラジルを「政治的に危険」と表現し、この発言が米州関係への懸念を再燃させた。
報道によれば、ルーラ氏は米欧との間で大きな突破を果たすことはできなかったが、AIガバナンス、鉱物サプライチェーンの多様化、南方諸国への支援といったグローバルガバナンス課題で発言権を確保し、ブラジルの国際的プレゼンスを維持する努力を続けた。サミットは終了したが、トランプ氏やEUとの具体的合意には至らなかったものの、ブラジルは多国間の場で外交的資本を積み重ね、国際舞台での周縁化を回避する戦略を継続している。
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- 出典:中央社 CNA
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