中央通信社
(中央社記者 曾筠庭 台北 7日)インド太平洋戦略シンクタンク執行長の矢板明夫氏が中国籍の男に襲撃された件について、総統府の郭雅慧報道官は7日、この事件は中国の「民族団結進歩促進法」施行後、台湾で初めて発生した越境弾圧による暴力的な脅迫事案であると述べ、厳しく非難するとともに、国民に対し中国渡航時のリスクに一層の注意を払うよう呼びかけた。
また、中国による大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に関し、郭報道官は、この行為が国際社会に恐怖を引き起こしたと指摘し、中国に自制を求め、規則に基づく国際秩序への復帰を呼びかけた。
頼清徳総統が7日午前、2026年ベンチャーキャピタル・プライベートエクイティ投資年次総会に出席した際、インド太平洋戦略シンクタンク執行長の矢板明夫氏が先ごろ中国籍の男に襲撃された件について、郭報道官は会合後に記者団の取材に応じ、矢板氏の一刻も早い回復を祈るとともに、警察が迅速に容疑者の行方を把握し、空港で逮捕に至ったことに感謝の意を示し、今後は司法機関がさらに調査・責任追及を行うと述べた。
郭報道官は、この事件は中国が「民族団結進歩促進法」を施行して以降、台湾で初めて発生した越境弾圧の性質を持つ暴力的な脅迫事案であり、総統府はこれを厳しく非難すると表明した。
同報道官は、この事件は中国が追跡、嫌がらせ、暴力的な脅迫といった手段を用いて、世界各地で多様な声を抑圧し、言論の自由を制限していることを浮き彫りにしたと指摘。台湾は民主社会であり、法治の底線を越える行為は容認しないとし、今後も民主主義同盟国と協力し、中国共産党による越境弾圧行為に共同で対抗していくと述べた。
郭報道官はさらに中国に対し、軍事的圧力の製造や軍拡に励むよりも、内政をしっかりと行い人民を照顧すべきだと呼びかけた。また、越境弾圧や暴力的な脅迫を行うよりも、徳をもって人に服させるべきだと述べた。同報道官は、中国のこうした行為はむしろ国際社会に中国政権の本質をより一層見せつけるものだと指摘した。
同報道官はまた、「民族団結進歩促進法」が7月1日に正式に施行されたことを受け、国民は中国渡航時に警戒を高め、安全に注意するよう呼びかけた。郭報道官によると、統計では2024年から今年6月30日までに、374名の台湾の国民が中国で身柄を拘束されたり、人身の自由を制限されたり、事情聴取を受けたりしており、中国の新法の施行後、渡航にはさらに慎重になるべきだと述べた。
加えて、中国が前日、核弾頭を搭載可能な潜水艦発射型大陸間弾道ミサイル(SLBM)を発射したこと、および米国務省が北京の不透明な核兵器の急速な発展に懸念を表明したことについて、郭報道官は、北京がミサイルを通じて軍事的圧力を作り出すだけでなく、周辺国へのグレーゾーン侵入を続け、東シナ海、南シナ海、台湾海峡周辺で「偽の法執行」という形で権限を拡大しており、前日の太平洋へのICBM発射は国際社会に恐怖を引き起こしたと指摘した。
同報道官は、総統府は中国に自制を求め、規則に基づく国際秩序への復帰を呼びかけると述べた。一方、台湾は引き続き自己防衛能力を強化し、実力によって平和をもたらし、国際的な友好国と協力して、インド太平洋地域および台湾海峡の平和、民主、繁栄を共同で維持していくとした。(編集:張良知)1150707
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