中国の「献血法」および関連規定では、無償献血者に対して医療現場での輸血優先権や、血液の採集・検査費用などの免除を認めています。しかし、この「献血証明書」が仲介業者によって転売の対象となっており、価格は2000人民元(約9200日本円)にまで高騰し、無償献血が黒い産業チェーンと化していることが判明しました。
政府の通知では、重症患者や妊産婦の輸血を優先した上で、緊急ではない患者に対しても、献血経験者が同等の医療状況下で優先的に輸血を受けられるよう定めています。本来は社会的な相互扶助を促すための制度ですが、現状では仲介業者が利潤を追求する手段となっています。メディアの調査によると、状況を知らない地方からの出稼ぎ労働者が「アルバイト」として献血させられ、仲介業者が利益を得る一方、焦燥した患者家族が法を犯してこれらを購入する構図が浮き彫りになりました。
「上游新聞」の報道によると、SNSや病院内には「献血協力」をうたうチラシが溢れており、記者に対し献血証明書を2000元で販売すると持ちかける業者も存在しました。さらに、仲介業者は健康状態に問題がある献血者に対しても、薬を服用させる、あるいは医療関係者に賄賂を渡してチェックをすり抜けるなどの不正を行っていると証言しています。
三甲病院の医師は、輸血が必要な患者にとって、費用減免以上に「輸血の優先権」が重要であり、それが闇市場を形成する主因だと指摘しました。病院側の運用として、通常は献血証明書の持ち主と患者の血縁関係を厳格に照合しておらず、証拠が提示されれば受理してしまう現状が、不正を助長しています。
実際に証明書を購入した患者の家族は、親戚や友人に頼む手間や精神的負担を避け、緊急時に確実な手段として違法と知りつつも購入せざるを得ないと吐露しています。現在、関係当局はメディアから提出された証拠に基づき調査を開始しました。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:調査
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