ベトナム共産党の蘇林(トー・ラム)書記長は14日から17日まで中国を公式訪問し、17日には中越共同声明が発表された。声明では人工知能(AI)、半導体、高速鉄道などの分野での協力推進が盛り込まれ、両国関係はかつてない緊密さに達した。オーストラリアのニューサウスウェールズ大学のカール・セイヤー名誉教授は、米越関係の停滞が中国にとってベトナムとの関係を強化する好機となっていると指摘する。
ベトナムは「平和、独立、自立、多角化」という外交方針を維持しており、中国への「決定的な転向」ではないとセイヤー氏は分析する。しかし、ロシアが制裁下にある中で軍事技術の調達が困難であることや、米国との貿易協定交渉が「非市場経済」認定や中国製品の転送問題などで難航していることが、ベトナムを中国との協力へ向かわせている。特にトランプ政権の関税政策や中東情勢によるエネルギー安全保障への懸念が、ベトナムの対米関係における不確実性を高めている。
ベトナムは2030年までに中所得国から脱却し、高い経済成長率を維持するという目標を掲げており、そのために中国との実務的な協力が必要不可欠となっている。一方で、ベトナムは中国への過度な依存や債務リスクを十分に認識しており、日本、韓国、欧州、オーストラリアなどとの多角的なパートナーシップや、RCEP、CPTPPといった多国間枠組みを活用することで、中国の影響力に飲み込まれるリスクを低減させる戦略をとっている。
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- 出典:中央社 CNA
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