世界第7位のコーヒー生産国であるインドは、生産量の約70%を海外へ輸出しており、過去10年間でアラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、ヨルダン、サウジアラビアといった西アジア市場へ販路を拡大してきた。インドコーヒー輸出業者協会のラメシュ・ラジャ会長は日本経済新聞に対し、ホルムズ海峡を経由するルートへの依存度が高いため、今後数か月で西アジア向け市場の最大80%を失う恐れがあると語った。
ラジャ氏は、貨物の遅延や目的地変更、経由地での停滞が発生しており、急騰する運賃が利益を圧迫していると指摘する。イラン情勢の緊迫化以降、運賃は「約2倍」に高騰しているが、インドの輸出業者はこのコスト増を買い手に転嫁することが困難な状況だ。当初は数週間で収まると見込まれていた混乱が長期化しており、供給網全体に不確実性が広がっている。
インドコーヒー委員会のデータによると、同国の年間生産量は約35万〜37万トンで、世界生産の3〜4%を占める。2023年3月期の輸出額は約11億4000万ドルだったが、直近の会計年度では過去最高の21億3000万ドルに達した。しかし、2月28日から始まった米・イスラエルによるイラン攻撃が、この輸出主導型の産業に影を落としている。
国連の貿易統計によると、2024年のインド産コーヒー輸出における西アジア市場の割合は16.1%に達しており、10年前の12.6%から増加していた。特に中小規模の生産者はホルムズ海峡や紅海ルートへの依存度が高く、ラマダン(断食月)に伴う需要ピーク期での物流混乱が大きな痛手となっている。また、供給不安を懸念した欧州のバイヤーがウガンダなど代替産地からの調達を増やしており、インドのコーヒー農家は構造的な転換を迫られる厳しい局面に立たされている。
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- 出典:中央社 CNA
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