【中央社】蔡英文前総統は18日、台北で開催された国際ロータリー3482地区の年次総会に出席しました。蔡氏は席上、パンデミックや地政学的な緊張、そして直近のイランを巡る紛争などの衝撃に直面する中で、台湾が極めて高い強靭さと適応能力を発揮したと指摘しました。これらは国民生活や経済の安定につながっただけでなく、台湾が世界にとって信頼できるパートナーであることを改めて証明したと述べています。蔡氏は、将来は不透明な状況が続くと予測しつつも、揺るぎない価値観を守り、団結して協力し合えば、台湾は必ず独自の道を歩んでいけると強調しました。
蔡氏は自身のFacebookでも、ロータリークラブが掲げる「超我の奉仕」の精神を称賛し、世代や専門分野を超えて社会を支えるその力が、台湾社会にとって重要な安定剤となっていると感謝を示しました。
過去数年間の挑戦を振り返り、蔡氏はコロナ禍やサプライチェーンの再編、世界的なインフレといった逆風下においても、台湾は民主主義社会としての底力と対応力を示してきたと強調しました。特にロシア・ウクライナ戦争に伴うインフレ局面では、政府のエネルギー価格安定策などにより、物価への影響を制御可能な範囲内に留めることに成功し、サプライチェーンの混乱期には新たなチャンスを掴んだと振り返りました。
最近のイランによる情勢変化を受けた国際的な市場変動についても触れ、台湾の株式市場は一時的に大きく揺れ動いたものの、他国と比較して振れ幅は小さく、短期間で安定を取り戻したと指摘。「緊急抑制メカニズム」など政府の対応が、国民の生活と経済を守る鍵となったと説明しました。こうした経験の積み重ねにより、台湾は単なるハイテク産業の重要拠点というだけでなく、信頼性と責任感、そして民主的な強靭さを備えた社会として世界に認識されたと述べました。
最後に蔡氏は、現代の国際社会において孤立した対応は難しく、国同士、官民、そして多様な専門領域の間で相互理解と協力が不可欠であると説きました。世界情勢が混迷を極める中でも、冷静さと自信を保ち、共通の価値観のもとで団結を深めていくことが、台湾がしっかりと足元を固め、未来を切り拓くための唯一の道であると結びました。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:政治|國際關係