【中央社 苗栗】百余年の歴史を持つ白沙屯媽祖の巡礼は、近年、インターネット技術による急速な拡散を経て、全国的な宗教イベントへと発展しました。これにより白沙屯には多くの人々と経済効果がもたらされていますが、拱天宮と地元住民は、時代の変化の中にあっても「媽祖が導く」という信仰の核心を守り続けようとしています。

毎年春、白沙屯拱天宮の媽祖は雲林県の北港朝天宮へ向かいます。この巡礼の最大の特徴は、固定された日程やルートがなく、すべて媽祖の意志に従う点にあります。ルートは轎班(神輿を担ぐ人員)が神輿を通じて感じる「引導」に従って決定されます。また、拱天宮は、他所で行われる巡視行事とは異なり、媽祖の霊力の継承と分与を目的とする「進香(巡礼)」であるという点を強調しています。

「ピンクのスーパーカー」と称される神輿の予測不能な動きや、信者が体験する様々な奇跡の物語がネット上で瞬く間に広まり、自治体による文化イベントや文創(文化クリエイティブ)グッズの開発が追い風となって、若年層の参加も急増しました。今年の参加者は46万人を突破しました。

白沙屯媽祖婆サイトの創設者である駱調彬氏は、約20年前は宮の前に雑貨店が1軒あるだけだったのが、現在は露店が200軒以上ひしめき、不動産価格も高騰するなど地域が激変したと語ります。しかし、休日や巡礼日には交通渋滞、騒音、ゴミ問題が発生し、地元住民からの不満の声も上がっています。

拱天宮の林幸福秘書は、小規模な村にとって数十万人規模の受け入れは非常に困難だと指摘します。廟側は環境省や交通部と連携してシャトルバスの運行や環境対策を進めているほか、交通渋滞を緩和するために総額1億台湾元を超える資金を投じて周辺道路の整備や大型駐車場の確保にも取り組んでいます。

林氏は、好奇心から参加する人が増える一方で、信仰の本質が薄れることを懸念しています。「媽祖が導く」という伝統は不変であり、信者たちがSNSの熱狂を超えて、先祖から受け継がれた純粋な信仰の初心に立ち返ることを願っていると述べました。

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  • 出典:中央社 CNA
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