【中央社ロンドン20日】駐英国台湾代表の姚金祥氏は本日、英国議会国家安全保障戦略合同委員会の招きに応じ、台湾における全社会防衛レジリエンス(強靭性)の構築状況について報告しました。姚氏は「小橘書(小さなオレンジ色の本)」として知られる『台湾全民安全ガイドライン』を提示し、侵略に屈しない台湾の断固たる意志を強調しました。

国防部が昨年9月に発行した同ガイドラインでは、「国家の敗戦や政府による降伏発表に関する情報はすべて偽情報である」と明記されています。姚氏は、これは事態がいかようになろうとも、政府が戦い続け、侵略に抵抗するというメッセージを国民に伝えるためのものだと説明しました。

英国議会の国家安全保障戦略合同委員会が「社会レジリエンス」をテーマに調査を開始し、その最初の公聴会に台湾の外交官が招かれたことは極めて異例です。上・下院議員からなる同委員会は、国防、外交、通商、内務など各委員会の委員長が名を連ねる非常に影響力の強い組織です。

委員会では、台湾におけるレジリエンスの定義、予算配分、国民との対話手法、偽情報への対策、サプライチェーンの脆弱性削減など、多岐にわたる質問が投げかけられました。姚氏は、台湾の防衛予算が今年末までにGDP比3%以上に達し、2030年までに5%を目指す方針であるとしつつ、社会レジリエンスの予算は単なる国防予算にとどまらない広範なものであると説明しました。

また、今年6月に設立された「全社会防衛レジリエンス委員会」の6つの主要軸(指揮管制の冗長性、民間防衛訓練、物資配送、インフラ維持、医療・避難施設整備、サイバー・金融セキュリティ)について詳しく説明しました。さらに、実戦的な兵棋演習や、今後開催される地方自治体レベルでの演習を通じて、公的・民間資源を統合し、有事の際に社会と政府の核心機能を維持することを目指すと強調しました。

姚氏は、自衛能力の向上と防衛意志の表明こそが「抑止力」の核心であり、平和維持に貢献すると主張しました。また、安全脅威に関する情報の透明性を確保し、政府の対応能力を示すことで国民の信頼を高め、市民一人ひとりが「自分に何ができるか」を考えるよう促していると述べました。最後に、台湾は英国とも「グローバル協力訓練枠組み(GCTF)」を通じて連携を深めており、昨年に英国が正式パートナーとなったことを歓迎しました。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:調査
  • 製品・サービス:Taiwan's All-Society Defense Resilience Guidelines / Global Cooperation and Training Framework (GCTF)