【中央社ハノイ20日電】ベトナムと中国はこのほど、鉄道建設などの大型プロジェクトを含む32件の協力合意を締結した。専門家は中央社の取材に対し、ベトナムは依然として非同盟の「竹の外交」を貫き、米中双方との関係深化を図っていると分析する一方、ベトナム側が小国として大国と向き合うための防護メカニズムを自ら解体しており、対中依存リスクが高まっていると警鐘を鳴らす。

ベトナム共産党のトー・ラム書記長は15日に中国を訪問し、習近平国家主席と会談した。一部の観測では、ベトナムが「対中傾斜」を強めているとの見方もある。これに対し、米ハワイの「アジア太平洋安全保障研究センター(APCSS)」の専門家アレクサンダー・ヴービング氏は、年率2桁の経済成長というベトナムの目標達成には、米中双方との緊密な連携が不可欠であり、ベトナムは「安全網」としての竹の外交をより広範に活用していると解説する。

竹の外交とは、故グエン・フー・チョン書記長が提唱した「根は堅く(原則)、幹は丈夫で、枝はしなやか(手段)」な外交姿勢を指す。しかし、ヴービング氏は、中国企業との5G通信に関する合意などを挙げ、「護身用の垣根がない竹」のような状態は、ベトナムのサイバーセキュリティや自主性に負の影響を与えかねないと指摘した。

一方、ボストンカレッジの武春康(Khang Vu)客員研究員は、異なる見解を示す。同氏は、ベトナムが米国の技術や市場へのアクセスを必要としている以上、米中間のバランス戦略を放棄することはないと分析。エネルギーやインフラで中国と協力しても、リスクが高まれば日本や韓国、欧州といった他国との代替案を選択できる立場を維持しており、非同盟政策こそが竹の外交を補強していると主張する。

ヴービング氏は、ベトナムの対中傾斜説を否定し、「中国に近づくのは米国に近づいた反動のようなものであり、米中双方との関係を揺れ動きながら調整しているに過ぎない」と説明した。ベトナム政府の共同声明においても、独立自主と多角的な外交路線の維持が再確認されており、今回の訪中は、過去の訪米行程との均衡を図る意味合いも強いと考えられる。

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  • 出典:中央社 CNA
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