中国が先ごろ「対台政策10項目」を発表した直後、頼清徳総統の外国訪問を妨害したことについて、台湾の学者は、中国の目的は「一つの中国」を強調することにあり、国民党と民進党を差別的に扱う両面戦略の一環であると分析している。なお、今回の妨害は台湾政府の対中政策とは無関係であると指摘している。
頼総統は22日にエスワティニへ出発する予定だったが、セーシェル、モーリシャス、マダガスカルが突如として専用機の飛行許可を取り消したため、行程は一時保留となった。総統府の潘孟安秘書長は、背景には中国当局による経済的脅迫を含む強力な圧力があり、第三国の主権的判断を強制したと述べた。
淡江大学中国大陸研究センターの洪耀南副主任は、中国が硬軟両様の姿勢を同時に示していると説明する。北京側にとって「統一なき平和」は存在せず、「中華民国総統」という名称も認めない。この妨害は、中華人民共和国こそが唯一の中国であることを誇示する目的がある。
国立成功大学政治学科の王宏仁教授は、中国の妨害は構造的な要因であり、台湾政府の態度に関係なく継続されるものだと指摘した。中国は国民党には経済的誘因を与え、民進党に対しては厳格な圧力を加えることで、台湾国内の支持層を分断・操作しようと試みているが、王教授は「中国側の誤った判断である」と批判する。台湾市民にとって、どちらの政党が政権を担っていようと、総統は台湾を代表する存在であり、こうした圧力は逆に反感を呼ぶためだ。
洪氏は、中国が飛行許可を直前で取り消すという「対応の暇を与えない」手法をとったことを指摘し、王教授はこれが航空安全上の信頼原則に反すると非難した。今後の対応について、王教授は情報管理の技術的調整の必要性を説く一方、中国の経済的脅迫に抗うには、より自立した国々との連携が不可欠だと語った。
まもなく予定されている米中首脳会談(習・トランプ会談)への影響について、王教授は「台湾問題が無視されることで、米議会がより対中強硬姿勢を強め、逆に中国にとって不利になる可能性がある」と分析する。一方、洪氏は中国の外交圧迫は「常態」であり、首脳会談で台湾問題が議論されることは少ないだろうと見ている。
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- 出典:中央社 CNA
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