【中央社】人工知能(AI)需要の爆発的な増加を受け、スタンダードチャータード銀行の大中華圏・北アジア担当シニアエコノミスト、胡東安氏は22日、台湾の輸出パフォーマンスが市場予想を上回ったと指摘しました。これは、中東紛争に伴うエネルギー価格の上昇や経済への波及効果が、AI関連の需要には限定的な影響しか及ぼしていないことを示しており、AI需要の強靭さが改めて証明された形です。
経済部が昨日発表した3月の外資受注額は911億2000万米ドルに達し、単月として過去最高を記録しました。前年同月比では65.9%増となり、14ヶ月連続のプラス成長を達成しています。今年1月から3月までの累計額は2319億1000万米ドルとなり、同期比でも過去最高となる50%の伸びを見せています。
Hu氏は、中東紛争の影響が軽微である理由として、台湾の主要貿易相手国が引き続きAIインフラやデータセンターへの投資を加速させている点を挙げました。世界的なAI開発競争が激化する中で、各国や企業は競争から脱落することを避けるべく投資を維持しているためです。
また、3月のドル建て輸出受注の成長率65.9%は、市場予想の44.1%を大きく上回り、1〜2月の累計成長率(41.3%)をも凌駕しました。この成長は主に電子部品と情報通信機器が牽引しており、それぞれ前年同月比で73.7%、120.9%の大幅な伸びを記録しています。これは、世界のクラウドサービスプロバイダーや企業が、AI関連のハードウェアと計算インフラへの投資を継続していることの現れです。
一方でHu氏は注意点として、AI向け高付加価値半導体の需要は極めて強固であるものの、原材料の価格上昇が価格弾力性の高い産業(消費財電子機器や一部の伝統的産業など)に影響を与える可能性があると指摘しました。ただし、台湾の先進プロセスや半導体供給網における優位性から、製造メーカーはコスト増分を一定程度転嫁できており、収益への影響は限定的と分析しています。
最後に、中期的な原材料不足のリスクについては注視が必要としつつも、現時点では台湾の半導体メーカーからの情報に基づくと影響は制御可能であり、短期的な生産や出荷への支障はないとの見解を示しました。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:調査
- 関連組織:渣打集團(スタンダードチャータードグループ)
- 製品・サービス:AIチップ / クラウドサーバー