雲林県で181年前に発生した大洪水において、自らを犠牲にして人々を救った陳英雄。その功績は、現在「金湖万善爺廟」に祀られる神として地域の人々に語り継がれている。雲林県政府は、この地域の歴史的記憶を芸術を通じて再解釈するため、総工費2000万台湾元を投じ、高さ7メートルの「戦水英雄」像を建立する。22日には口湖郷の同廟にて起工式が行われ、張麗善県長や、口湖郷出身の著名な芸術家である楊柏林氏が出席した。

張県長によると、1845年(清の道光25年)の旧暦6月初旬、暴風雨により口湖や四湖の沿岸地域で海水が逆流し、数千人が犠牲となった。陳英雄の英雄的な行動は、時を経て地域の守り神としての信仰へと昇華した。県は、この口伝の物語を現代の公共空間で体験可能な芸術作品へと転換し、信仰の精神を次世代へ繋ぐことを目指している。

制作を担当する楊柏林氏は、万善爺廟は自身の成長の原点であり、廟にある陳英雄の泥塑像はかつて自身が故郷に寄贈した作品でもあると語った。今回の「戦水英雄」像は、その泥塑像を原型に拡大・再解釈したもので、ステンレス鋼を使用し、波のような流動的な構造で強風にも耐えうる設計となっている。作品は、子供を背負い逆流に立ち向かう陳英雄の姿を表現しており、過酷な状況下での不屈の意志と、歴史の記憶を未来へ繋ぐ象徴となることが期待されている。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:イベント
  • 製品・サービス:戦水英雄装置芸術(モニュメント)