欧州連合(EU)統計局(Eurostat)が22日に発表したデータによると、イタリアの財政赤字の対GDP比は3.1%となり、EUが定める上限の3%を超過しました。この結果、イタリアは引き続きEUの「過剰赤字是正手続き(EDP)」による財政監視の対象となります。
EUの「安定・成長協定」では、加盟国の財政赤字をGDP比3%以内、債務総額をGDP比60%未満に抑えることが義務付けられています。イタリア政府は2025年末までに赤字を3%以下に抑える目標を掲げていましたが、今回の統計により、監視体制からの脱却は当面困難であることが示されました。
イタリア紙『コリエーレ・デラ・セラ』によると、このデータは同国の「公共財政文書」の基礎となる極めて重要な指標です。中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の高騰を受け、イタリア政府は公共支出の慎重な見直しを迫られています。ジョルジェッティ経済財務相は、住宅省エネ改修に対する優遇税制「スーパーボーナス」の縮小などを通じて赤字削減を試みてきましたが、目標達成には至りませんでした。
政府は監視下からの脱却により財政の自由度を高め、今後3年間で120億ユーロを投じる国防計画「セーフ(Safe)」の推進を目指していましたが、計画の遂行には厳しい状況が続いています。また、政府は中東情勢によるエネルギー危機を理由に、コロナ禍と同様の「安定・成長協定」の適用停止をEUに求めていますが、EU側は現時点でその基準には達していないとの見解を示しています。
今後の経済見通しについて、イタリアのGDP成長率は鈍化傾向にあり、2026年には当初予測の0.7%を下回る懸念が出ています。政府は現在、労働者の購買力向上を優先事項としており、メーデーに向けた法令を通じて、団体交渉を重視した「公正な賃金」の導入(時給9ユーロ相当を基準とする検討)など、雇用強化策を急いでいます。
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- 出典:中央社 CNA
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