英国のスターマー首相によるマンデルソン駐米大使の任命を巡る騒動が拡大している。閣僚級の官僚がメディアに対し、以前からこの人事の破綻を懸念していたと明かしたほか、22日には与党・労働党のジョナサン・ブラッシュ下院議員が、スターマー首相は退陣すべきだと初めて公に表明した。
ブラッシュ議員は、国民が物価高や医療、治安といった生活の問題に関心を寄せる中、政府が人事スキャンダルに埋没している現状を批判した。同氏は、スターマー氏の退陣は「するかどうか」ではなく「いつか」の問題であり、次期総選挙を同氏が率いることは不可能だと指摘した。
今回の騒動の発端は、性犯罪者として知られる故ジェフリー・エプスタイン氏との関係が指摘されていたマンデルソン氏が、十分な安全保障審査を経ずに駐米大使に任命されたことにある。さらに、外交省の元事務次官ロビンズ氏の証言により、首相官邸が別の物議を醸した人物(ドイル元広報部長)に対しても大使ポストを斡旋しようとしていた事実が判明した。ドイル氏は過去に性犯罪で有罪となった候補者の応援演説を行った経歴があり、専門性に欠ける人物を大使に据えようとしたことは「誤り」であると閣僚からも批判の声が上がっている。
ロビンズ氏の証言によれば、首相官邸は外交省に対し、マンデルソン氏の赴任を急ぐよう圧力をかけ、安全保障審査を軽視する姿勢を見せていた。また、内閣府の適任性評価報告書では、マンデルソン氏の中国やロシアとのビジネス上の関係、エプスタイン氏との交友関係が「評判リスク」になると警告されていたにもかかわらず、スターマー首相は任命を強行した。
スターマー首相は国会でドイル氏へのポスト斡旋を否定せず、公務経験者とのキャリア相談は一般的だと弁明したが、政権内の混乱は収まっていない。今後、議会の外交委員会でさらなる関係者の証言が予定されており、スターマー首相は政治的信頼の危機に直面している。
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- 出典:中央社 CNA
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