【中央社シンガポール23日】シンガポール金融管理局(MAS)は、AI技術の進展がテクノロジー景気を牽引し、半導体産業が現在拡大期にあると分析している。これを受け、台湾の童振源・駐シンガポール代表は中央社の取材に対し、台湾が昨年シンガポールにとって最大の貿易相手国になったと語った。両国の貿易構造において、台湾からシンガポールへの輸出の約85%、シンガポールから台湾への輸出の約80%が半導体関連製品であり、高度に分業化された戦略的パートナーシップが形成されている。
シンガポール金融管理局(MAS)の最新の「マクロ経済評価」によれば、AIブームに牽引された世界的なIT景気は年内も継続する見通しであり、半導体産業は供給を上回る需要を背景に拡大局面が続いている。これらチップ需要の増加は、シンガポールの貿易関連産業を下支えするものと期待されている。
童代表は、近年台湾とシンガポールの経済関係が急速に深まっていると強調した。2026年第1四半期の統計では、台湾の対シンガポール輸出額は前年同期比84.9%増の176億4000万ドル、輸入額は同59.5%増の45億9000万ドルに達している。
また、過去5年間、台湾の対東南アジア投資の約6割がシンガポールに向けられており、同国が台湾企業にとって東南アジア展開のハブであることを示している。特に投資面では、2026年第1四半期にシンガポールからの対台湾投資が43億9500万ドルを記録し、台湾への海外直接投資の72.2%を占め、過去最高となった。
この急増の主な要因としては、マイクロン・セミコンダクター・アジア(MICRON SEMICONDUCTOR ASIA PTE. LTD)による約43億3000万ドルの債権の株式化が挙げられる。童代表は、これが両国の半導体サプライチェーンにおける資本連結と産業統合の深化を裏付けるものだと指摘した。
結論として、台湾は昨年初めてシンガポールの最大貿易相手国および輸入元となり、その輸出入内容の大部分を半導体が占めていることから、両国は半導体産業を核とした高度に補完し合う戦略的協力体制にあると改めて強調した。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:調査
- 関連組織:美光(マイクロン)