台湾株式市場は中東情勢の緊張をものともせず、4月以降も勢いを増し、3万9000ポイントの大台をうかがう展開となっています。台湾経済研究院(台経院)の張建一院長は、この株価上昇の主因がAI関連銘柄の躍進にあると指摘しました。投資家は将来の収益を期待しており、AIの展望は確実であることから「AIがバブル化することはない」と強調しています。

台経院景気予測センターの孫明徳主任は、米国、中国、日本、韓国など他国でもハイテク産業が発展しており、これらの国々の状況を見ても株式市場には依然として成長の原動力があると分析しています。しかし、現在の台湾市場はAI銘柄が独走する「スイカが大きすぎて他の小さな果物の栄養を吸い取っている」ような状況であり、資本市場の均衡ある発展には他の産業の成長も不可欠だと述べました。

張建一氏は、AI関連のシリコンフォトニクスなどは将来性が高く、現在の株価は来年以降の収益までも織り込んでいると解説しました。一方で、今後のリスクとして米連邦準備制度理事会(FRB)による資産縮小やインフレ期待の低下が挙げられ、世界的な資金余剰状況が変化し、リスク資産への流入が鈍化する可能性を注視すべきだと忠告しています。

張氏は改めて、現在のAI投資は実質的な基盤に基づいたものであり、2000年のITバブルとは性質が異なると指摘しました。孫明徳氏は、オックスフォード大学の研究を引用し、蒸気機関や電力といった歴史的な大発明と同様に、AI投資も少なくとも今後20年続く波になると予測しています。台湾のAI投資はまだ初期段階にあり、2025年にはさらなる爆発的成長が見込まれます。将来的には、AI技術が産業界のみならず人々の日常生活に浸透することで、TSMC一強ではない広範な成長が期待されます。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:調査
  • 製品・サービス:シリコンフォトニクス / AIサーバー