メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は23日の記者会見で、日本に対し100万バレルの原油を輸出する方針を明らかにしました。具体的な輸出時期については言及していません。今回の決定は、中東情勢の影響を受けて日本国内でナフサ由来の製品供給が逼迫していることを受けたものです。

読売新聞の報道によると、メキシコ国営石油会社(ペメックス)に日本側から要請があり、シェインバウム氏が20日に高市早苗首相と電話会談を行った際に合意に至りました。両首脳は中東情勢について意見を交わし、エネルギー分野での協力強化を確認しました。シェインバウム氏は会談後の会見で「日本が原油不足に直面しており、可能な限りの輸出を要請された」と説明しています。なお、メキシコの原油生産量は日量約180万バレルで、そのうち約40万50万バレルが輸出に回されています。

現在、中東情勢の混乱により、ナフサを原料とする製品の供給に滞りが生じています。例えば、ホームセンターで販売される塗料用シンナーや、歯科医院などで使用される医療用ゴム手袋などが不足しています。

福井県坂井市のホームセンターでは、4月中旬の時点でシンナーが品薄となり、「入荷時期未定」の告知が掲示される事態となっています。業者によると、3月末以降、仕入れ量は以前の3分の1にまで落ち込んでおり、購入制限を設けるなど対応に苦慮しています。日本政府は「国内のナフサ供給量自体は十分だが、流通面で目詰まりが起きている」と分析しています。

こうした影響は医療現場にも及んでおり、歯科医院ではゴム手袋の在庫不足から、診療体制の縮小を余儀なくされています。福井県歯科医師会の理事を務める歯科医は、手袋の入荷がほとんどない現状を訴えています。これを受け、日本政府は国民の不安を解消するため、5月から医療用手袋の備蓄を放出する方針を固めました。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:ニュース
  • 関連組織:Pemex (メキシコ石油会社)
  • 製品・サービス:ナフサ由来製品 (希釈剤、医療用ゴム手袋)