【ベルリン中央社】台湾の頼清徳総統が22日に予定していたエスワティニ訪問について、経由地となるセーシェルなど3カ国が領空通過許可を突如取り消したため、訪問計画が一時保留となった。ドイツ連邦議会のクラウス=ペーター・ヴィルシュ議員は、この件は中国による政治的圧力が航空分野にまで及んでいることを示しており、領空通過権が政治的な道具として利用されるべきではないと批判。「台湾が抑圧されている現状に対し、沈黙は選択肢になり得ない」と強調した。
今回の訪問計画では、中国と関係の深いセーシェル、モーリシャス、マダガスカルの領空を通過する必要があったが、これら3カ国が許可を取り消した。国際社会では、中国が影響力を行使し、台湾の国際的な活動範囲を制限しようとしたとの見方が広がっている。
ドイツ連邦議会の航空・宇宙小組の代表も務めるヴィルシュ氏はSNS上で、領空通過権は本来、技術的および安全上の観点から判断されるべきであり、地政学的な理由で拒否することは「シカゴ条約」が定める基本原則を損なうものだと指摘した。領空通過権の道具化は、世界の航空安全や信頼関係を危うくすると警告した。
また、ヴィルシュ氏は、台湾が長年にわたり国際民間航空機関(ICAO)から排除されている現状にも触れ、「台湾は民主主義の灯台であり、国際航空網に不可欠なパートナーであるにもかかわらず、こうした政治的抑圧を受けていることは極めて憂慮すべき事態だ」と述べた。
CDU(キリスト教民主同盟)所属のヴィルシュ氏は、ドイツ連邦議会の台湾友好議員連盟の会長を15年間務めた親台派の重鎮である。また、現職の同連盟会長である緑の党のティル・シュテフェン議員も23日、中国による台湾孤立化工作を非難し、ドイツ政府に対し、過去の対ロシア政策の教訓を生かして台湾への支援を強化するよう呼びかけた。
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- 出典:中央社 CNA
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