【ラマラ中央社】ヨルダン川西岸地区とガザ地区中部にて25日、パレスチナの地方選挙が実施された。ガザ戦争開始後初の投票となったが、選択肢が限られていることに加え、住民からの期待値も低く、盛り上がりには欠ける状況となった。

ラマラの選挙管理委員会によると、ヨルダン川西岸には約150万人の登録有権者がおり、ガザのデイル・アル・バラフ地区には7万人の有権者が登録されている。投票所は現地時間午前7時にオープンした。

AFPの取材によると、各投票所では事務作業が進行し、住民が順次投票に訪れているものの、立候補者はアッバス議長率いる「ファタハ」関連か、あるいは「パレスチナ解放人民戦線(PFLP)」などの独立系候補者に限られている。現在もガザ地区の大部分を実効支配するハマスに関連する候補者は一人も含まれていない。

ヨルダン川西岸トゥルカレムの商人は、「どの候補者に投票しようと、街に変化や利益をもたらすとは思えない。真の支配者は(イスラエル)占領当局だ。この選挙は国際社会に向けたポーズに過ぎない」と語った。また、ナブルスやラマラを含む多くの都市では定数通りの候補者しかおらず、実質的に無投票当選の状況となっている。

ガザ地区の投票所は、電力不足による計票作業への影響を避けるため、午後5時には閉鎖された。国連のラムズ・アラカバロフ調整官は、「この困難な時期における民主的権利の行使は重要だ」と声明を出した。

90歳のアッバス議長は20年以上も再選を経ずに権力を保持しており、議会選挙や大統領選の実施を約束しながらも実現させていない。アズハル大学のジャマル・アル・ファディ氏は、「アッバス政権にとって今回のデイル・アル・バラフでの選挙は、戦後のガザにおける民意を探るための試金石に過ぎない」と分析する。

1993年のオスロ合意以降、本来であればパレスチナ自治政府による統治が進むはずであったが、現在ヨルダン川西岸の約82%は依然としてイスラエルによる完全または共同管理下にあり、自治政府の統治能力は著しく制限されている。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:イベント
  • 関連組織:パレスチナ選挙委員会 / ハマス (Hamas) / ファタハ (Fatah)
  • 原文内の日付1993年 (オスロ合意)