【ベルリン27日中央社】ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は27日、イランとの紛争について、短期的な終結の兆しが見えないとし、米国が「イランの掌の上で転がされている」と酷評しました。また、事前の準備が不十分なまま開戦したこの紛争が、欧州最大の経済大国であるドイツに甚大な被害を与えていると指摘しました。

英フィナンシャル・タイムズ紙は、長年大西洋横断関係を重視してきたメルツ氏によるこの異例の批判は、中東情勢に対する欧州側の不満の高まりを浮き彫りにしていると報じています。2月28日に始まった米イスラエルによるイランへの軍事行動は、経済成長を阻害し、世界の石油・天然ガス供給を混乱させ、日米欧の協力関係にも亀裂を生じさせています。

メルツ氏は西部の学校を訪問した際、ワシントンが「戦略なきまま紛争に突入し、交渉においても説得力のある方策を提示できていない」と指摘しました。さらに、イラン側が巧みに交渉を回避しているのに対し、米政府が翻弄されていると批判を強めています。

当初は米イスラエルの行動を擁護していたメルツ氏ですが、国内での経済危機が深刻化するにつれ、批判的な姿勢へと転じました。同氏が掲げた経済再建計画は紛争の影響で暗礁に乗り上げ、ドイツ経済省は今年の成長予測を0.5%にまで引き下げざるを得ませんでした。公共投資を推進しているものの、ドイツ経済は4年連続で停滞する見通しであり、世論調査では極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持率がメルツ氏の所属するキリスト教民主同盟(CDU)を上回る事態となっています。

また、メルツ氏周辺からは、イラン紛争が対ウクライナ支援に与える悪影響を懸念する声も上がっています。同氏は「アフガニスタンやイラクでの教訓から学んだように、介入することよりも、いかにして撤退するかが真の課題である」と述べ、多額の税金が失われ、国家の経済力が削がれている現状を嘆きました。

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  • 出典:中央社 CNA
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