【中央社】エストニアのアラール・カリス大統領が「ウクライナ戦争後、欧州はロシアと対話を行うべきだ」との見解を示したことを受け、エストニア国内の政界から強い反発が起きている。外務大臣や野党の指導者らは、この発言が同国の現行の外交政策と乖離していると厳しく批判した。
エストニア公共放送(ERR)の29日の報道によると、カリス大統領はフィンランド訪問中、アレクサンデル・ストゥブ大統領との共同会見で、ウクライナ侵攻の教訓を学びつつ、戦後はロシアとのコミュニケーションを再開する必要があると述べた。大統領はフィンランドの放送局(Yle)の取材に対し、戦争初期に和平交渉の機会を逸したという見解も示しており、地政学的に隣国である以上、対話は不可避であるという姿勢を繰り返した。
これに対し、マルグス・ツァフクナ外相は明確に異を唱えた。同外相は、ロシアとの対話を求める主張はエストニアおよび欧州の外交方針に反しており、プーチン大統領に最後通牒を突きつける隙を与えるだけだと指摘。2022年の戦争初期の要求事項がすでにウクライナの主権とNATOの安全保障体制を脅かすものだったと強調した。
与野党ともに慎重な姿勢は共通している。野党「祖国党(Isamaa)」のウルマス・レインサル党首は、戦争の責任はロシアにあり、2022年春の時点で停戦交渉の現実的な条件は整っておらず、ロシア側も軍事目標を放棄する意図を見せていないと主張した。
社会民主党のラウリ・レーネメッツ党首も、ロシアとの対話の是非を論じることは、ロシアの侵略終結とバルト海地域の安全保障という欧州の優先事項を弱めると懸念を示した。また、今回の発言が大統領の再選の可能性に悪影響を及ぼす可能性も示唆している。
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- 出典:中央社 CNA
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