【中央社】世界一の富豪イーロン・マスク氏は28日、チャットボット「ChatGPT」を開発するOpenAIの将来を左右する重要な裁判に出廷し、自ら提起した訴訟について「慈善活動を守るための行動」であると主張した。

ロイター通信によると、マスク氏はOpenAI、共同創業者であるサム・アルトマンCEO、グレッグ・ブロックマン社長を相手取り、人類に貢献するという使命を捨て、同社を営利企業に変貌させたと訴えている。

マスク氏は証言の初日、「慈善団体からの掠奪を黙認すれば、アメリカの慈善活動の根底が崩壊する」と述べた。また、OpenAIについて「自身の構想で立ち上げ、自ら名前を付け、優秀な人材を集め、資金も提供した。本来は営利目的のない慈善団体だった」と強調した。

一方、OpenAI側の弁護士は冒頭陳述で、マスク氏こそが初期の資金調達の際に商機を見出し、自ら経営権を握ろうとしていたと反論。自身の望む地位が得られなかったため提訴に至ったと主張した。また、2019年に営利部門を設立したのは、GoogleのDeepMindと競合するために必要な演算能力と人材を確保するためだったと説明した。

マスク氏はOpenAIに対し、1500億ドル(約4兆7685億円)の賠償を求めるとともに、同社を非営利組織に戻すこと、アルトマン氏らの解任を要求している。マスク氏側は「これは金儲けの道具ではない」と主張する一方、OpenAI側は「マスク氏の目的は自己の権力維持にある」として真っ向から対立している。

なお、裁判を担当するイヴォンヌ・ゴンザレス・ロジャース判事は、マスク氏がSNSでアルトマン氏を攻撃する発言を繰り返したことに対し、「法廷外での言動を控えるように」と注意した。双方はSNSでの攻撃を控えることに合意している。明日以降、マスク氏の証言が続く予定であり、今後アルトマン氏やマイクロソフトのサティア・ナデラCEOも出廷する見通しである。

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  • 出典:中央社 CNA
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