フィンランドのウーシマー地方(首都ヘルシンキを含む)で15日未明、安全上の緊急警報が発令された。同盟国からの情報により、重爆発物を積んだウクライナのドローンが領空に誤って侵入する恐れがあると判断されたためである。政府は域内の約180万人の住民に対し屋内避難を指示し、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港も一時的に離着陸を停止した。
フィンランド公共放送YLEによると、国防省は警報発令から約3時間後、ドローンの領空侵入は確認されず、空中危機は解除されたと発表した。空軍のティモ・ヘラネン司令官は会見で、午前1時ごろ、爆発物を積んだ大型ドローンが約500キロ離れた地点からフィンランドに向かっているとの情報を受けたと説明。予測航路にはヘルシンキから精油所があるポルヴォーが含まれていた。
軍は直ちに警戒態勢を強化し、F/A-18戦闘機をヘルシンキ上空や沿岸部に展開させ、海軍艦艇やヘリコプターも出動させた。内政省救助局は午前3時49分に警報を発令。午前7時6分、脅威なしと判断されるまで交通管制や避難指示が継続された。
軍は「安全のための適切な処置」としているが、深夜の警報は市民生活に大きな混乱を招いた。112緊急通報アプリの不具合により解除通知が遅れ、多くの市民がSNS経由で情報を得る事態となった。また、空港の欠航が相次ぎ、医療機関では避難指示に従った看護師の欠勤により手術や診療が延期されるなどの影響が出た。
アレクサンデル・ストゥブ大統領はX(旧Twitter)で、直接的な軍事的脅威はないとしつつ、迅速な対応を見せた軍と政府を称賛した。ペッテリ・オルポ首相は、緊急通知システムの改善を急ぐ方針を示した一方、「もしドローンが人口密集地に飛来していたらというリスクを考えれば、過剰反応ではない」と強調した。
近隣のラトビアでドローン事件を発端とした政治的混乱が起きたこともあり、フィンランド政府は今回、万全を期すために最高レベルの予防措置を講じた形だ。今年春以降、同国南東部では小規模なドローンの墜落が複数確認されており、警戒レベルが高まっている。
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- 出典:中央社 CNA
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