トランプ米大統領は中国訪問を終えた際、140億ドル規模の対台湾武器売却案について近日中に決定を下すと述べ、これを「良い交渉材料」と表現した。これに対し、米国の専門家らはトランプ氏の発言がリスクを増大させると指摘。台湾への武器売却は衝突を誘発するものではなく、むしろ抑止力として衝突を回避するために不可欠なものであり、台湾を交渉のカードとして扱うべきではないと警鐘を鳴らしている。

トランプ氏は帰国途中の大統領専用機内で、習近平国家主席と台湾問題について議論したことを明らかにしたが、自身のコミットメントについては明言を避けた。その後、Foxニュースのインタビューでも、武器売却案について「交渉材料」であるとし、承認するか否かは未定だと答えた。また、台湾の独立は望まないという現行の「現状維持」政策に変わりはないと強調した。

これに対し、ジャーマン・マーシャル基金のボニー・グレイザー氏は、トランプ氏の台湾に対する認識が習氏の言説に影響を受けている可能性を懸念し、よりバランスの取れた見解が必要だと指摘した。また、ブルッキングス研究所のライアン・ハス氏は、「トランプの危険な台湾の賭け」と題した論評の中で、台海情勢の緊張は中国の圧力によるものであり、トランプ氏の発言は紛争リスクを低下させるどころか、逆に高めていると強く批判した。

ハス氏は、トランプ氏が台湾問題を交渉のテーブルに乗せることは、中国に対して「闘牛士が赤い旗を振る」ようなものであり、非常に外交的に危険だと指摘。中国はこうした発言を利用し、米国の台湾への関与を排除しようとするだろうと分析した。さらに、トランプ氏は何の対価も得られぬまま、自国の抑止力を削ぐような一方的な譲歩を行っており、これは外交的失敗であると論じた。専門家らは、紛争を避けるための最善策は台湾をカードとして売ることではなく、抑止力を強化し、平和維持のために台海への関与を継続することだと提言している。

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  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:國際政治