株式会社メック(本社:東京都千代田区、代表取締役:日髙順子)が第120回医師国家試験受験者を対象に実施したアンケート調査で、27.2%が地方勤務に対して抵抗感があることがわかりました。居住地域によって医療機関の数や医師数、専門的な治療を受けられる機会に不平等が生じている「医療の地域間格差」の一因が医学生の意識にある実態を部分的に裏付ける結果となりました。
地方勤務を避ける理由としては、「生活利便性」(68.0%)が最も多く、「家族・パートナーの事情」(42.8%)が続きました。さらに、「教育・子育て環境」(33.7%)や「キャリア形成への不安」(33.3%)も3割を超えており、生活面の不安と将来のキャリアへの懸念が主な要因となっています。
志望診療科別に地方勤務への抵抗感がある割合をみると、皮膚科(49.1%)、麻酔科(45.5%)、眼科(38.2%)の順に高い傾向がみられました。一方、地域医療との親和性が高いとされる総合診療科は11.4%と最も低く、志望する診療科によって勤務地への許容度に大きな差があることが明らかとなりました。
また、医学生は医師国家試験に合格した後、初期研修医として2年間、臨床の基礎を学ぶ臨床研修病院(研修先)を選びますが、研修先を選ぶ際に重視する項目では「雰囲気・人間関係」(25.0%)が最も多く、「勤務地・生活環境」(19.3%)、「指導体制」(18.0%)が続きました。「給与・待遇」(7.1%)や「病院の実績・ブランド」(1.8%)は比較的低く、若手医師は待遇や知名度よりも働きやすい環境を重視する傾向がみられました。
本調査は、株式会社メックが第120回医師国家試験受験者を対象に実施した意識調査です。医学生・若手医師のキャリア志向や研修先選択の価値観、診療科志望などを把握することを目的に実施しました。将来の診療科選択や研修先選びに関する意識、地域医療や学会活動への関心、生成AIの利用状況など、若手医師のキャリア形成に関する幅広いテーマについて回答を得ています。
メックでは来年度以降も同様の調査を行うほか、必要に応じて医学生・若手医師を対象にした各種調査を随時行う計画です。今後は、AIを活用した学生と研修先病院のマッチング支援を通じて、ミスマッチの解消、ひいては医師の地域偏在の是正を目指してまいります。こうした調査や取り組みを通じて、医学生・医師一人ひとりの教育・キャリア形成をより深く支援するとともに、医療現場の持続的な発展に貢献し、コーポレートスローガンである「より良い医師の育成」の実現につなげてまいります。
アンケートの概要
調査期間:2026年2月7日〜3月15日
対象:第120回医師国家試験受験生(9,980名)
調査手法:Webアンケート
有効回答数:2,583名
有効回答率:25.9%
<ご参考> 地方勤務を避ける理由(複数回答可) ※地方勤務に抵抗感があると回答した703名が対象 ※有効回答数 1,613
1位
生活利便性
68.0%
(478)
2位
家族・パートナーの事情
42.8%
(301)
3位
教育・子育て環境
33.7%
(237)
4位
キャリア形成への不安
33.3%
(234)
5位
地域コミュニティ・人間関係
31.3%
(220)
6位
医療水準・バックアップ体制
18.1%
(127)
病院(研修先)を選ぶ際に重視する項目 ※有効回答数 2,583
1位
雰囲気・人間関係
25.0%
(645)
2位
勤務地・生活環境
19.3%
(498)
3位
指導体制
18.0%
(466)
4位
症例数・診療内容
11.7%
(303)
5位
将来キャリアの幅
11.0%
(285)
6位
給与・待遇
7.1%
(183)
7位
勤務負荷
2.9%
(75)
8位
病院の実績・ブランド
1.8%
(46)
志望診療科のランキング(基本領域・第1希望) ※専門医制度の基本領域19診療科で集計 ※有効回答数 2,582
1位
内科
34.5%
(892)
2位
外科
14.5%
(374)
3位
小児科
8.3%
(214)
4位
産婦人科
5.7%
(147)
5位
整形外科
5.5%
(142)
6位
救急科
4.4%
(113)
7位
精神科
4.0%
(103)
8位
総合診療科
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
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