株式会社クル(代表取締役:水谷光佑、本社所在地:大阪府大阪市西区)は、ドイツのGerman Design Councilが主催する国際的なデザインアワード「ICONIC AWARDS 2026」において、「イニシア京都御所南」がArchitecture - Residential部門でWinnerを受賞したことをお知らせします。

本プロジェクトは、株式会社クルがパートナーであるcoil 松村一輝建築設計事務所 松村一輝さんとともにデザイン監修を手がけたものです。

主要指標 — KEY FIGURES

9
京都を中心とした9つの地域工芸を
30
約30の職人・工房を訪ね
16ヶ月
販売は16か月で完売
45か国
45か国から800件を超える応募

京都を中心とした9つの地域工芸を、建物を彩るための装飾ではなく、住まいの中で日常的に使い、修繕や更新の際にも職人との関係が続いていく仕組みとして建築に統合しました。

100年後にアンティークになる家」を目指して

本プロジェクトは、創業50周年を迎える事業者が「次の50年に向けた住宅価値」を模索しはじめたところからはじまりました。

一般的な分譲マンションは、竣工時を価値のピークとして、その後は経年とともに資産価値が下がっていく傾向があります。

一方で、町家や日用品、工芸品、家具、革製品など、使い込むことで愛着が生まれ、時間とともに価値が深まっていくものがあります。

「住宅も、同じように時を重ねながら価値を深められないか。」

その問いから、本プロジェクトでは、住宅を「100年後にアンティークになる家」として再定義することを目指しました。

敷地は京都御所南エリアに位置する元酒屋跡地です。 京都市の景観条例や高度地区、京町家条例指定地区など、複層的な規制のある場所ですが、表層的に「京都らしい」意匠を取り入れるのではなく、京都の土地に根付く素材と職人の技術そのものによって、街並みや地域の文化に応答する建築を考えました。

9つの地域工芸を、暮らしの中へ

本プロジェクトでは、事業者とともに京都を中心とした約30の職人・工房を訪ね、想いや制作背景への理解を深めながら、瓦、石、金網、和紙など9つの地域工芸を建築へと取り入れました。

工芸は共用部だけでなく専有部にも取り入れ、住人が日常的に素材と触れ合える環境をつくっています。

そしてもう一つ大切にしたのが、「つくって終わり」にしないことです。

瓦や左官、和紙などの工芸を、修繕や更新の際にも同じ職人へ依頼できるものとして位置づけ、住宅と職人との関係がその後も続いていく仕組みをつくりました。

工芸を「建物を美しくするもの」ではなく、地域の技術を次世代へつなぎ、地域経済を循環させるためのインフラとして捉えています。

建築の完成後に、生まれた新しい関係

この仕組みは、竣工後の暮らしの中でも動き始めています。

入居者には、取り入れられた工芸やメンテナンス方法をまとめた冊子を配布しました。さらに、店舗を構える職人のもとへ、入居後に住人が個別に訪れる事例も生まれています。

また、販売は16か月で完売。一部区画では予定価格を上回る成約となりました。

住宅と工芸、そして地域との新しい関係が実際の暮らしの中で生まれ始めています。

KURUが目指す、長く愛されるカタチ

KURUは、「あなたの場と想いを、デザインの力で長く愛されるカタチにする」を掲げ、建築デザインを軸に場の企画からデザイン、運営までを一貫して手がけています。

私たちが考える「長く愛される」とは、ただ長く残ることではありません。人が使い、手を入れ、関わり続けることで、時間とともに価値が育っていくこと。

イニシア京都御所南では、地域の職人がつくるものを日常の中に取り入れ、住人がそれを使い、必要なときには職人が修繕する。そこに新たな関係が生まれ、次の仕事へとつながっていく。

そんな、建築が完成した後も続いていく仕組みができました。

多くの協力会社の皆さまに関わっていただき、地域に根付くものづくりと建築との新しい関係性について、世界に向けて発信する機会をいただけたことを嬉しく思っております。

今回の受賞をひとつの節目として、KURUはこれからも、場所に関わる人や地域、素材、技術をつなぎながら、時間とともに価値が育つ「長く愛されるカタチ」をつくっていきます。

受賞概要

受賞名

ICONIC AWARDS 2026

Architecture - Residential部門

Winner

受賞プロジェクト

Craft as Infrastructure — INITIA Kyoto Goshominami

ICONIC AWARDSオフィシャルページ

https://iconic-awards.com/winners/detail/residential/craft-as-infrastructure-initia-kyoto-goshominami

竣工 2025年9月

規模 鉄筋コンクリート造・地上5階 敷地面積:797.87㎡

クライアント

株式会社コスモスイニシア

デザイン監修

株式会社クル

coil 松村一輝建築設計事務所 松村一輝

設計

株式会社 クロスト設計

施工

株式会社藤井組

植栽監修

株式会社 いろ葉デザイン

協力会社(順不同)

瓦(外壁・庇・エントランス床)大栄窯業 株式会社

石貼り・石テーブル 植彌加藤造園 株式会社

左官 株式会社 久住左官

和紙 紙漉キハタノ

金網 金網つじ

古材ベンチ・栗複合フローリング 株式会社 丸嘉

スツール 北田 浩次郎

エントランス照明 株式会社 モデュレックス

名栗 株式会社 原田銘木店

タイル 織部製陶 株式会社

プロジェクトの詳細はこちら

https://kuru.co.jp/works/10047/

ICONIC AWARDSについて

ICONIC AWARDSは、ドイツのGerman Design Councilが主催する国際的なデザインアワードです。建築、インテリア、プロダクト、コミュニケーションなど幅広い領域を対象に、優れた建築・空間デザインを評価しています。2026年は、45か国から800件を超える応募があり、国際的な専門審査員によって優れた作品が選出されました。

株式会社クルについて

商号:株式会社クル 代表者:水谷 光佑

所在地:大阪府大阪市西区南堀江4-25-D-105

設立:1987年6月21日

株式会社クルは、1987年に創業したデザイン事務所です。現在は建築デザインを軸に場の企画からデザイン、運営までを一貫して行なっています。「あなたの場と想いをデザインの力で長く愛されるカタチにする」をビジョンに掲げ、建築デザインのスペシャリストでありながら、業界や分野の壁に捉われることなく、プロジェクト単位で最適なアイデアとスペシャリストを組み合わせることを得意としています。事業性とデザイン性を融合したワクワクする場づくりを目指しています。

実績(一部):ENOWA YUFUIN(設計)、GLION ARENA KOBE VIPエリア(設計)

https://kuru.co.jp

図版※写真提供:株式会社コスモスイニシア、松村一輝

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:受賞
  • 関連組織:株式会社クル / 株式会社コスモスイニシア / 株式会社 クロスト設計