調査概要と背景
M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社は、40歳〜75歳の事業承継に関心がある経営者760人を対象に、「令和8年度税制改正とM&A時の税引後手取り額に関する意識調査」を実施しました。事業承継を検討するオーナー経営者にとって、M&Aは後継者問題の解決や企業成長を継続するための有力な選択肢ですが、売却金額だけでなく税引後の手取り額が重要な判断材料となります。令和8年度税制改正は高額な会社売却においてオーナーの手取り額に影響を与える可能性があるため、実態を把握する目的で調査が行われました。
調査結果のポイント
### 税制改正の認知度は7割超 「令和8年度に税制改正が行われることをご存じですか?」という問いに対し、『知っている』と回答した経営者は73.03%に達しました。しかし、『聞いたことがない』と回答した層も26.97%存在します。さらに、税制改正の詳細を調べた経験については、『内容まである程度把握している』層は全体の24.50%にとどまり、半数以上は「なんとなく知っている」か「聞いたことはある程度」の理解にとどまっています。
### 会社売却時の手取り額への影響認知 「一定以上の高額な会社売却において、オーナーの手取り額が減る可能性があることを知っているか」という質問に対し、『内容まで含めて知っている』と回答した経営者は15.5%に過ぎませんでした。制度の表面的な認知はあっても、自社への具体的な影響までは理解が進んでいない実態が明らかです。
### 「売却金額」より「税引後の手取り額」重視 M&A検討時において、売却金額そのものよりも「税引後の手取り額」を重視するかという問いに対し、『売却金額よりも重視する』『どちらかといえば重視する』と回答した経営者は合計で76.2%となりました。オーナー経営者にとってM&Aは引退後の生活設計に直結するため、表面的な価格よりも最終的な手元資金が最重要視されています。
### M&A時期の調整には慎重 税負担の可能性を踏まえたうえでM&Aの実行時期を早めたい、あるいは遅らせたいと思うかという問いに対し、『早めたい』と回答した層は29.3%にとどまり、61.58%の経営者が『特に変わらない』と回答しました。これは、M&Aの時期決定には業績動向、後継者の有無、条件交渉など複数の複雑な要素が絡むため、税制改正という単一の要因だけでは時期を決定しにくい実態を表しています。本調査により、税制改正に対する関心は高いものの、専門家を交えた具体的な行動や戦略的判断にはまだ多くの経営者が慎重であることが示されました。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:調査
- 関連組織:M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社
- 製品・サービス:M&Aアドバイザリーサービス