中国が初めて軌道級の再使用可能なブースターを海上で回収することに成功し、アメリカに次いで、この技術のマイルストーンを達成した世界で二番目の国となった。

公式メディアの中国中央テレビ(CCTV)によると、中国は金曜日(10日)に海南から長征十号乙(長十乙)ロケットを打ち上げ、衛星を正確に所定の軌道に投入した後、第一段ブースターが分離から約6分後に垂直に帰還し、海上のプラットフォームで世界初の「網系捕獲」方式により回収された。

報道によると、長十乙ロケットのコア直径は5メートル、全長は約63~70メートル、離陸時の推力は約890トンである。SpaceXが採用する着陸脚による垂直着陸方式とは異なり、長十乙は「ロケットと地上の協調、ロケット搭載機器の簡素化」という設計思想を採用している。このシステムは、「領航者」号海上プラットフォームに設置された「井」の字型の柔軟な網によって、フック装置を備えたロケット第一段を主動的に捕捉する。

CCTVは、この網系回収技術には顕著な利点があると指摘している。第一に、重い着陸脚を取り払うことでロケットの死重を大幅に削減でき、再使用時の低軌道への打ち上げ能力を16トンまで引き上げることが可能になる。第二に、このシステムは最終段階の姿勢制御精度の要求を緩和し、回収の信頼性と許容誤差を高めることができる。さらに、長十乙のエンジンと5メートル直径の構成は、将来の有人月探査ロケットと高い共通性を持っており、今後の有人宇宙ミッションに貴重な飛行データを蓄積している。

ロケット回収技術は打ち上げコストを削減する鍵となる。専門家は、ロケットを5回再使用すればコストメリットが現れ、10回以上使用すれば単発コストが約80%削減できると分析している。この突破は、中国の衛星インターネット(例:「千帆星座」)の大規模展開における打ち上げ能力のボトルネックを直接解決し、商業宇宙産業を「使い捨て」から「低コスト・高頻度」という新たな段階へと推進する。

CCTVの報道によると、研究チームは今後さらに技術の最適化と計画立案を進め、今年末までに第一段ロケットの再使用を実現することを目指している。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース
  • 関連組織:SpaceX
  • 製品・サービス:長征十号乙運載ロケット / 網系捕獲システム