米国の半導体株は木曜日(9日)にかけて全面的に反発し、今週前半の下落分を回復した。中国の半導体関連株が大幅高となったことに加え、Meta Platforms(META-US)が来年までにAI計算能力を倍増させる計画を発表したことが背景にある。さらに、同社が自社開発のAIチップ「Iris」を9月から量産開始するとの報道も、AI関連の資本支出が鈍化しないとの懸念を和らげた。
Metaは同日、AIモデル「Muse Spark 1.1」を発表し、AIプログラミングおよびエージェント型AI(Agentic AI)市場に本格参入した。初のAPI課金プランも公表し、OpenAIやAnthropicなどとの競争に本格的に打って出る構えだ。この発表を受け、Metaの株価は4.7%上昇した。
一方、マイクロン(Micron)(MU-US)は、AI時代のメモリ需要増に対応するため、米国への投資を2035年までに2500億ドル以上に拡大すると発表した。これは2023年6月の2000億ドル計画を上回る額であり、米国史上最大規模の半導体製造投資となる。この動きは、トランプ政権が推進する半導体製造の米国回帰政策にも呼応している。
一方で、ここ数年の米国株高を牽引してきた「マジェスティック・セブン」(Magnificent Seven)が今回の上昇に追随していないことから、ウォール街では警戒感が広がっている。AI投資の熱が半導体サプライチェーンに移りつつある中、大型テック株への資金流出が続けば、S&P 500指数の上値は重くなる可能性がある。
また、これまで主流だった「チップを買い、ソフトを売る」というAI投資戦略にも変化の兆しが見られる。AI資本支出の実現性や、ソフトウェア業界がAIによって本当に脅かされるのかという再評価が進む中、ソフトウェア株が下落から回復し、半導体株が高値から調整に入った。投資家はAI投資のポートフォリオを再構築している。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:ニュース
- 関連組織:Meta Platforms / AMD / OpenAI
- 製品・サービス:Muse Spark 1.1 / Iris AIチップ