人工知能(AI)の急速な発展が、2026年にかけて公共事業業界の投資ロジックを根本から変えようとしています。AIデータセンターの電力需要が爆発的に増加していることから、従来は防御的な資産と見なされていた公共事業セクターが、今や注目の成長テーマとなっています。この流れを受けて、関連するETFは今年に入り平均で約8%上昇しています。
研究によると、今後4〜5年間でデータセンター機器は年率約25%のペースで増加すると予測されています。一方で、送電網や電力インフラのボトルネックが顕在化しており、これがかえって公共事業セクターの上昇要因となっています。
マクロ環境としては、連邦準備制度理事会(FRB)が昨年末に75ベーシスポイントの利下げを実施したことで、現在の金利は3.75%に維持されています。このことは、資本集約型の公共事業企業にとって資金調達コストの低下という好材料となっています。
一方で、10年物米国債利回りが4.54%の高水準で推移しており、株価の倍率拡大には一定の制約があります。しかし、AI需要に伴う企業価値の再評価が進んでおり、市場の構造そのものが変化していることが明らかです。
現在、米国株式市場における主要な公共事業ETFには以下のようなものがあります。
XLU(Utilities Select Sector SPDR Fund): 市場で最も主流のETFで、運用コストはわずか0.08%です。保有銘柄はNextEra Energy、Constellation、Vistraといった大手企業に集中しています。特にConstellationとVistraは、原子力および天然ガス発電設備を保有し、大手テック企業と電力供給契約を締結していることから、株価収益率(PER)が23倍まで押し上げられています。これは過去の平均17倍を大きく上回る水準です。
VPU(Vanguard Utilities ETF): 運用コストは0.09%で、XLUよりも中小型の公共事業企業や水道事業会社を幅広くカバーしており、保有銘柄の分散度が高くなっています。特定の大手電力企業に依存せず、業界全体への包括的なエクスポージャーを求める投資家に適しています。
RSPU(等価重みETF)およびUTES(アクティブ運用型ETF): RSPUは等価重み方式を採用しており、NextEra Energyなど特定銘柄の比重が約14%と高くなるリスクを回避できます。一方、UTESはプロの運用チームが監視下の電力会社と電力網のキービジネスの間で柔軟に資産配分を行う、アクティブ運用型のETFです。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:調査
- 関連組織:NextEra Energy / Constellation / Vistra
- 製品・サービス:XLU / VPU