2026年以来、マイクロソフト(MSFT-US)の株価はやや弱含みとなっており、時価総額は約5分の1減少しています。これは今年の大型テック株の中でも特に低いパフォーマンスです。Azureのクラウド事業とAI関連事業は着実に拡大しているものの、巨額の資本支出が株価に反映されていないことに対して、投資家の間で不満が広がっています。
しかし、マイクロソフトが7月29日に財務業績を発表する直前というタイミングで、米国銀行が逆張りの姿勢を示し、追加投資を検討していることが明らかになりました。
米国銀行のアナリスト、タル・リアニ氏は最新のリサーチレポートで、マイクロソフト株に対する「買い」評価を維持し、目標株価を500ドルに据え置いています。
リアニ氏は、現在のマイクロソフトの株価は2027年予想利益の約19倍で取引されており、過去5年間の平均29倍と比べて大きく割安であると指摘しています。彼は、この価格の乖離は企業の基本的な健全性ではなく、短期的な資本支出に対する市場の不安によるものだと分析しています。実際、現在のアナリストの約95%が「買い」を推奨しており、専門機関はその長期的な将来性に依然として信頼を寄せています。
投資家が最も注目しているのはAzureの収益成長率です。マイクロソフトは、成長率が30%から40%の範囲の中央から上位に位置づくと予想していますが、米国銀行は39~40%に達すると予測しています。リアニ氏は、Azureの成長率がこの水準を維持できなければ、AI投資のリターン(ROI)に対する市場の懸念がさらに強まると警告しています。
現在、マイクロソフトが直面している主な課題は需要不足ではなく、むしろ供給能力の制約です。ウィスコンシン州などで新設されたデータセンターが本格稼働すれば、長期間積み残されていた注文が収益化され、成長に弾みがつくと期待されています。
マイクロソフトの2026会計年度におけるインフラ投資は、AI計算に必要なハードウェアやデータセンター建設に充てられる見込みで、総額1,900億ドルに達する予定です。この巨額の支出は、短期的にはフリーキャッシュフローを大きく圧迫しますが、米国銀行はこれを「短期の資金を長期的な生産能力に変える戦略」と位置づけています。
また、企業におけるCopilot AIアシスタントの採用状況も重要な指標です。前四半期には、Copilotの有料アカウントが2,000万を超えたことが報告されており、今四半期もこの増加が続けば、AIがインフラ構築フェーズから実際の収益貢献フェーズへと移行したことを示す明確な証拠になります。
米国銀行は、超大手クラウドプロバイダーとして最初に業績を発表するマイクロソフトの結果が、市場全体のムードを左右すると見ています。もしAzureが成長の勢いを維持し、経営陣が今後の支出計画について明確なガイダンスを示せば、株価は下げ止まりから反発する可能性があります。逆に、成長鈍化が示唆されれば、大型ソフトウェア株に対する売り圧力がさらに強まる恐れがあります。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:ニュース
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