『The Information』が月曜日(10日)に報じたところによると、マイクロソフト(Microsoft)(MSFT-US)は自社開発の人工知能(AI)チップの生産量を大幅に拡大する計画です。
報道は関係者への取材を基に、マイクロソフトが早ければ来月にも「Maia 300」チップを発表する可能性があると伝えています。また、同社は台湾の半導体受託製造大手・台積電(TSMC)(2330-TW)と協議を進め、Maia 300チップを30万個以上発注する計画であり、納品は2027年を予定しているとのことです。
マイクロソフトAzure Maia事業部の総経理であるアンドリュー・ウォール氏は『バロンズ』紙に対し、「マイクロソフトはカスタムチップへの投資を継続しており、これは長期的なAIインフラ戦略の一部です。生産数量については明かせませんが、報道された数字は当社の全体計画の規模を反映しているわけではありません」と述べました。
ウォール氏はさらに、「Azure Maiaの展開により、GW単位のAIワークロード需要に対応できるようになる」と語っています。
10日の取引では、マイクロソフトの株価が1.1%上昇した一方、TSMCのADR株価は0.37%小幅に下落しました。
マイクロソフトは2023年11月に初の自社開発AIチップ「Maia」を発表し、2024年1月には「Maia 200」をリリースしています。AI演算需要の急増に伴い、チップ供給の逼迫とコスト上昇が続く中で、自社開発チップの生産拡大は自然な戦略と見なされています。
世界的なテック大手各社は、AI演算を支えるインフラ構築に数千億ドル規模の投資を行っています。このような巨額の資本支出が続く中で、自社開発チップによるコスト削減は極めて重要になっています。特に、現在多くの企業がAIチップをNVIDIA(エヌビディア)(NVDA-US)に依存している状況を背景に、自社設計のチップ開発が加速しています。
アルファベット(GOOGL-US)傘下のGoogle Cloudは独自のTensor Processing Unit(TPU)を開発しており、アマゾン(AMZN-US)傘下のAmazon Web Services(AWS)はTrainium AIアクセラレータを提供しています。
IDCのコンピューティングシステムプラットフォーム担当リサーチディレクター、ジム・ハインズ氏は、「マイクロソフトが自社チップ設計能力を強化することは、クラウド大手がAIインフラの技術スタック全体を統合するという垂直統合の広範なトレンドを反映しています。コスト上昇、電力制約、供給制約といった課題に対処するために、業界は一層の統合を進めています」と指摘しています。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:新製品
- 関連組織:NVIDIA / Google Cloud / Amazon Web Services
- 製品・サービス:Maia 300 / Azure Maia