マイクロン・テクノロジー(MU-US)の株価は月曜日(17日)に再び1000ドルの大台を回復した。人工知能(AI)ハードウェア関連株への資金流入が再燃する中、米国政府が国内企業による中国製メモリの調達を公然と反対していることが、マイクロンにとって政策面での追い風となっている。

マイクロンは17日、寄り付きから上昇し、取引時間中に最高1036.13ドルまで達した。終値は前日比4.13%高の1011.75ドルとなり、1000ドルの壁を突破。時価総額は約1.15兆ドルに達した。韓国の競合SKハイニクスのADRも同期間で4.5%上昇しており、メモリ関連株がAIハードウェア相場の主導セグメントとなっていることが明らかになった。

マイクロンの株価は過去1年間で約700%上昇しており、今年に入っただけでも2倍以上に跳ね上がっている。しかし、今回の1000ドル突破は夏季に記録した1200ドル超の高値には届いておらず、大幅な調整後のリバウンドと位置づけられる。

米国商務長官のルトニック氏は『ウォール・ストリート・ジャーナル』の取材に対し、トランプ政権が米国企業が中国製造のメモリを使用することを勧告していると明言。米国企業が中国製メモリを使用することは「望ましくない」と述べた。同政権はすでにアップル(AAPL-US)に対しても同様の立場を伝えているという。

同紙の報道によれば、アップルは中国のメモリメーカー長鑫存儲(CXMT)と、中国向けデバイスの部品供給について初期段階の協議を行っていた。米国政府のこうした姿勢が明確になる中で、米国テクノロジー企業が中国製メモリの調達を縮小すれば、マイクロンのような非中国供給企業が恩恵を受ける可能性がある。これにより、グローバルメモリ市場における彼等の地位がさらに強化されるだろう。

長鑫存儲は近年、従来型のDRAM市場で急速に拡大している。中国国内で上場した同社は、Counterpoint Researchのデータによれば、2024年第二四半期の売上ベースで世界DRAM市場の7%のシェアを獲得している。

しかし、米国政府の規制により、米国企業が長鑫存儲に製品情報などを共有するには事前の許可が必要となっており、技術協力やビジネス提携には高いハードルが設けられている。

一方、ジェフリーズの株式販売専門家ウィリアム・ビービングトン氏は、マイクロンや複数の米国上院議員がアップルに対し、中国製メモリサプライヤーとの協力を避けるよう圧力をかけていると指摘する。しかし、世界的なメモリ供給の逼迫という現実から、アップルは「すべての調達オプションを評価せざるを得ない」との立場を示している。

この対立は、テクノロジー企業のサプライチェーンの現実と、米国政府が推進する半導体製造の本国回帰および中国依存度の低減という政策目標との間に、ますます明確な矛盾が生じていることを浮き彫りにしている。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース
  • 関連組織:アップル
  • 製品・サービス:DRAM / 高帯域メモリ