トランプ米大統領は火曜日(18日)深夜、カナダからの一部輸入品に対する50%関税の発動を3日間停止すると突如発表した。新関税の発効まで数時間という直前での決定だった。

CNBCによると、トランプ氏はTruth Social上で投稿し、「カナダと米国は合意に達したが、まだ文書作成が完了していない!」と説明した。

(図:トランプ氏のTruth Social投稿)

この発表は、トランプ大統領とカナダのカーニー首相(Mark Carney)が火曜日に貿易協議を行った直後になされたものだ。

当初予定されていた50%の関税は、ホッケーポールやワインなど、多数のカナダ製輸入品に適用される予定だった。トランプ政権は先月、自動車、酒類、乳製品分野での貿易差別が理由だとして、この措置を発表していた。

これらの関税は、1930年の『関税法』(Tariff Act of 1930)第338条に基づいて発動される予定だった。この法律は大恐慌時代に制定されたもので、過去ほとんど使用されていなかった。

米国貿易代表部(USTR)の資料によれば、新関税の対象は約200億ドル相当のカナダ製輸入品になる見込みだった。

これは、米国が昨年カナダから輸入した総額3820億ドルのごく一部ではあるが、特定の商品に対する高額関税は、カナダの輸出業者にとって大きな打撃となる可能性がある。

カナダ独立企業連盟(Canadian Federation of Independent Business)のダン・ケリー会長は、「50%の関税は、ある商品が特定市場で販売される経済的採算性を事実上失わせるものだ」と指摘した。

ケリー氏は、同連盟の10万3000人の会員の多くが、新関税が実際に発動すれば、米国での販売が「完全に停滞する」かもしれないと考えていると述べた。

彼はまた、一部の企業では、新関税の導入が近づいていることから、米国の買い手が今後の注文を一時的に保留している状況があると明らかにした。

米加貿易摩擦の継続と消費財業界への圧力増大

トランプ氏はこれまでにも、金属、木材、自動車部品など、カナダおよびその特定輸出品に対して複数の関税措置を講じてきた。

また、カナダが麻薬密輸に関与しているとの理由から高関税を課したこともあったが、米国最高裁判所は2月にその措置を取り消している。

しかし、ケリー氏は、第338条に基づく今回の関税は「米加間の中小企業貿易の中心を直接的に打撃するものだ」と述べた。というのも、対象となっている多くの商品が消費者向け製品だからだ。

彼は、「これにより、カナダの多くの企業が深刻な不安を感じている」と語った。

トランプ政権がカナダに対して課そうとしている関税の一部は、米国、カナダ、メキシコの三カ国貿易協定『USMCA』の基準を満たす商品については免除される。

しかし、トランプ政権は先月、この貿易協定を更新しない意向を示し、年次見直し手続きを開始すると発表した。これにより、USMCAの将来に対する不透明感が高まっている。

米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)のネイル・ヘリントン氏(アムリカ担当上級副会長)は、火曜日の声明で、「関税のさらなる引き上げは、米国とカナダの両国経済に損害を与え、米国家庭のコストを押し上げ、重要なサプライチェーンをさらに混乱させ、USMCAに依存する1300万人の雇用を危険にさらすだろう」と警告した。

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