エヌビディアが8月に米証券取引委員会(SEC)に提出した13F報告書で、意外な戦略的布局が明らかになった。2024年6月末時点で、同社は競合企業であるインテルの株式を2億1477万株以上保有しており、時価で約300億ドルにのぼる。これはエヌビディアの米国株式投資ポートフォリオの47.3%を占める規模だ。両社はデータセンター市場で直接競合している中、この資本的結びつきは市場の注目を集めた。

インテルの業績回復が背景にある。2024年初頭から株価は約180%上昇し、過去1年間で約4倍に急騰した。これにより、エヌビディアが私募で取得した50億ドル相当の株式は、帳面上300億ドルまで評価額が膨らんだ。

同様の動きはソフトバンクにも見られる。同社は同期にインテル株8695万株(約121億ドル)を保有と開示しており、これは米国株式ポートフォリオの66.8%を占める。前四半期のインテル株高により、ソフトバンクは1.3兆円の含み益を計上し、四半期純利益は3473億円に達した。

政府と産業資金も参画している。トランプ政権は『チップ法』による補助金と国防省の『安全な半導体の自立化』予算を活用し、インテルの新株4億3330万株を取得。出資比率は9.9%に達する。ソフトバンクは20億ドルの戦略的投資に続き追加出資を行い、2024年10月にOpenAIへの第3回出資を完了予定で、累計出資額は646億ドル、出資比率は約13%に達する見込みだ。

アナリストは、エヌビディアの「競合買収」が財務投資を超え、x86エコシステムとAIインフラ供給網を資本で掌握する戦略的布石だと指摘。ソフトバンクの「半導体+大規模言語モデル」の二正面作戦は、AI軍備競争における越境的株式保有が半導体業界の権力構造を再編していることを示している。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
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