最低賃金審議会は本日(24日)結果を公表した。労働者、使用者、学識経験者、政府の四者代表が十分に議論を重ねた末、2027年1月1日から、月額最低賃金を現行の29,500円から30,900円に引き上げることを決定した。これは4.745%の上昇である。また、時給最低賃金も同率で196円から205円に調整される。この案は労働部から行政院に提出され、承認されれば、2016年以降11年連続での最低賃金引き上げとなる。これにより、月額が正式に3万円の壁を突破し、推計261万1600人の労働者が受益するとされ、基層労働者の権利と基本的な生活保障に対する強力な支援策となることが期待されている。

本日の審議会では、労使双方が消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率、経済成長率(GDP)、産業の発展状況、労働者の生活ニーズといった主要指標について深く協議した。全委員が共通認識として、物価上昇分は賃金に全額反映すべきであり、経済成長の成果は労使双方で公正に分かち合うべきだと確認した。労働者側委員は、近年の民生関連物価の上昇が低所得層や基層労働者に大きな生活負担をかけていると指摘。今年の経済成長が良好であることを踏まえ、その成果を労働者が実感できる形で共有すべきだと主張した。一方、使用者側委員は、国内産業が著しいK型回復を呈しており、経済成長は一部のAI・ハイテク産業に依存しているとデータで示した。多くの伝統産業や中小企業は、原材料価格の高騰、国際競争、人手不足などの課題に直面しており、最低賃金の引き上げには産業ごとの支払能力の違いを考慮すべきだと訴えた。

双方の立場が一時的に平行線を辿った中で、学識経験者代表は、『最低賃金法』に定められた指標に基づき、物価、経済成長、使用者の支払能力を総合的に勘案すべきだと提言。また、産業間の格差が拡大している現実を正面から受け止める必要があるとした。労働部長は複数回にわたり調整を図り、双方の要望を丁寧に聴取した上で、譲歩を促すことで合意に導いた。伝統産業や中小企業の経営課題に対して、労働部は、政府が既に経済部による『中小零細企業の支援・育成プラン』や『中小零細企業の転型・アップグレード促進条例』改正案など、省庁横断的な支援体制を整備していると説明。さらに、2027年に実施される国民一律1万元の現金給付が内需に与えるポジティブな効果も、産業競争力の強化と雇用主の負担軽減に寄与すると述べた。中東情勢や原材料価格に影響を受ける製造業・サービス業に対しても、経済部と連携し迅速に支援策を検討していく方針を示し、『労働者をしっかり支援し、産業もしっかり支援する』という姿勢を貫くとした。

労働部はさらに、2016年からの継続的な引き上げ政策により、月額は29,500円から30,900円へ、累計で54.4%の上昇を遂げたと強調。時給も196円から205円へと、累計70.8%の上昇であり、本国および外国人労働者を広くカバーしている。今後の展望として、政府は四つの柱で全体の賃金上昇を推進していく。定期的な最低賃金の見直し、製造業の賃金上昇に応じた外国人労働者枠の拡大、求人票の賃金開示基準の引き上げ、上場・上櫃企業の賃金情報の透明化強化である。同時に、労働部は職業訓練の提供、労働組合の交渉力強化、労働監督の厳格な実施を通じて、労働者の法定権利を守り、質が高く競争力のある労働環境の構築を全面的に推進していく。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース