近年、台湾と中国の関係はますます緊張している。台湾の大陸委員会(陸委会)は9日の定例記者会見で、6月下旬以降、中国へ渡航した台湾人10人が消息不明になっていると発表した。このうち4人はグループで渡航していたが、全員が連絡を絶った状態だ。現在、両岸間の既存の連絡チャネルを通じて行方の確認が続けられている。
陸委会の发言人である梁文傑氏は特に、公務員に対して「必要でない限り中国への渡航を控えるべきだ」と強く警告した。これに対し、アメリカのセントトーマス大学で国際研究を担当する葉耀元教授は10日、自身のフェイスブックで関連報道を引用し、「陸委会はここ最近、中国渡航のリスクを繰り返し強調しているが、観光目的なら世界には他にも多くの選択肢がある」と指摘した。
中国渡航後の消息不明事件は増加傾向にある。陸委会の最新統計によると、2024年1月1日から2026年6月30日までの間に、台湾人が中国で消息不明になったと報告された件数は累計で374件に上る。これは人身安全リスクが継続的に高まっていることを示している。
梁文傑氏によれば、新たに報告された10件のうち、4人はグループで渡航中に全員が連絡を絶った。ほかに1人は親族訪問、1人は就職目的で渡航しており、残り4人の渡航目的はまだ不明だ。また、陸委会は今年4月、ある地方法官が中国北部を観光で訪れた際、3人の公安職員にホテルまで訪問され尋問を受けた事例も公表した。
この法官は、職業、両岸の司法制度の違い、中国に対する見解などを尋ねられたほか、両岸交流の意義について説明を受けるなどした。注目すべきは、公安が事前にこの人物が法官であることを把握していた点だ。尋問の過程では、事前に得た情報の正確性を確認する形で進められた。
梁文傑氏はさらに、2024年から2026年6月までの間に中国当局に留置・尋問された台湾人は30人に上り、そのうち公務員が14人(約半数)を占めると指摘。中国当局の対象は軍・警察・機密関係者にとどまらず、一般の公務員も含まれると強調した。彼は、「基層の公務員だからといって、国家機密に触れていないからといって安全とは言えない。渡航リスクは誰にでもある」と警告した。
7月9日、梁文傑副主委は定例記者会見で、新たに1人の台湾法官が中国で尋問を受けたこと、および今週新たに10人の台湾人が中国渡航後に消息不明となったことを発表した(資料写真、楊騰凱撮影)。
こうした中、葉耀元教授は「公務員はもとより、一般の台湾人も必要でない限り中国へ行くべきではない」との見解を示し、3つのポイントを提起した。第一に、「中国が誰を標的にするかは不明で、理由は多岐にわたるため、自分は大丈夫だと思わないこと」。第二に、「世界には観光先が多数ある中で、『自分を侵略しようとしている国』を選ぶのは論理的ではない」と批判。第三に、「台湾人が自覚なく中国当局に拘束された場合、政府は全力で救出を図るが、そもそも渡航しなければこうしたリスクは回避できる」と述べた。
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- 出典:PR Times
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