近年、AI産業の台頭により電力需要が大幅に増加しており、エネルギー問題が再び注目されています。中研院長の陳建仁氏は20日、立法院の教育及び文化委員会に出席し、中研院のエネルギー政策に関する提言として、核エネルギーの利用には「安全面での問題がないこと」「核廃棄物の処理が確立されていること」「社会的合意が得られていること」の3つの条件を満たす必要があると述べました。そのうえで、これらの条件が満たされれば、核エネルギーは選択肢の一つとなり得ると明言しました。

台湾は今後も「非核の家」を目指すべきなのか。同委員会では、国民党の葛如鈞立法委員が、陳建仁氏がかつて行政院長時代にドイツの「非核の家」政策を模範と称していたことを指摘。しかし、ドイツ自身が原子力からの撤退を後悔し始めている現状を踏まえ、台湾が古い路線に固執するべきかどうかを問いかけました。

また、国民党の柯志恩立法委員は、これまで非核を主張してきた陳建仁氏が、政府が核エネルギー政策の見直しを進めている現状において、新たな原子力技術を今後の計画に含めるべきだと提言。特に小型モジュール炉(SMR)に関する研究が再開されている中、中研院も新技術を脱炭素化研究の重要な方向として取り入れ、科学的視点から国に多様なエネルギー選択肢を提示すべきだと述べました。

これに対し陳建仁氏は、中研院の提言では核エネルギーの利用には上記3条件が必要とされているが、現時点では中研院自体が原子力に関する研究を行っているわけではないと説明。エネルギー転換の取り組みは、太陽光発電や地熱など再生可能エネルギーの開発に重点を置いて進められていると述べ、早期のカーボンニュートラル達成を目指していると強調しました。その一方で、国家原子力科技研究院(国原院)や清華大学には関連研究チームがあるため、中研院としても協力の用意があると語りました。

報道では、陳建仁氏の過去の発言や学術的立場に関する批判も紹介されています。風伝媒の報道によれば、国民党議員からは「建仁は偽善的だ」との批判や、過去の「最後の公職」との発言が掘り起こされ、本人が反論する一幕もあったとされています。また、中研院の存続問題や陳培哲氏による「陳建仁に学術的節操はない」との発言も報じられています。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース
  • 製品・サービス:核エネルギー / 小型モジュール炉(SMR)