国際サッカー連盟(FIFA)の会長であるジャンニ・インファンティーノ氏は、2026年のワールドカップが「人類史上最も盛大なイベント」になると約束していた。インファンティーノ氏は、アメリカ、メキシコ、カナダで開催されるこの大会を、1か月間にわたって104試合の「スーパーボウル」が行われるようなものと表現した。これは大胆な宣言だったが、実際に実現したのだろうか?

2026年7月19日、スペインがアルゼンチンを破ってワールドカップ優勝を果たした。(AP通信)

今回はワールドカップ史上初めて48チームが参加し、クルサオ、カーボベルデ、ヨルダン、ウズベキスタンが初出場を果たした。しかし、これにより大会の質が低下したのではないかという疑問も出ている。

また、天候に関係なく強制的に実施される3分間の「補水暫停」も話題となった。この時間は放送局が広告を挿入する機会となっており、商業的利益が背景にあると指摘されている。

高額なチケット価格も大きな論争を呼び、ファンの参加意欲を損なったのではないかと懸念された。しかし、実際には大会の平均入場率は99.7%に達し、総観客数は652万7410人を記録するなど、ファンの関心は依然として高かった。

大会前から政治的な問題も浮上していた。ビザ問題やイラン代表の参加制限に加え、ドナルド・トランプ元米大統領がファラリン・バローガン選手のレッドカード処分を覆す介入を行ったことも報じられた。

FIFAの審判担当責任者ピエルルイジ・コッリーナ氏は、試合時間の浪費を防ぐためのルール改正を推進した。これにより、スローイング、ゴールキック、選手交代の迅速化が図られ、試合の流れが改善されたとされる。

2022年のワールドカップでは、平均試合時間は101分22秒で、実質的なプレー時間は58分3秒だった。一方、2026年の大会では、補水暫停を除いた平均試合時間は96分24秒、実質プレー時間は58分15秒と、有効時間の割合が57.4%から60.4%に向上した。

グループステージでは、初出場のカーボベルデがスペイン、ウルグアイ、サウジアラビアと引き分け、グループ2位で決勝トーナメント進出を果たすなど、新たな物語が生まれた。40歳のGKボジーニャの活躍は特に注目された。

しかし、72試合で16チームしか敗退しない構造や、グループ3位の8チームも進出できるルールにより、オーストラリア対パラグアイ、オーストリア対アルジェリアなど、両チームが引き分けで進出が確定する試合も発生し、競争の公平性に疑問が呈された。

決勝トーナメントでは、カーボベルデがアルゼンチンを延長戦の末に3対2で破るなど、劇的な展開もあった。この結果、カーボベルデは90分間で2度の決勝チームと引き分けたことになる。

FIFAは、上位4チームが早期にぶつからないよう、アルゼンチン、イングランド、フランス、スペインを異なるブロックに配置する特別措置を講じた。これにより、4チームが準決勝まで回避し、史上初めて4強が同時準決勝進出を果たした。

また、アルゼンチンとスペインが決勝で対戦できるよう、組み分けを調整。アルゼンチンをJ組、フランスをI組に移動させた。この変更がなければ、イングランド対フランス、アルゼンチン対スペインの準決勝が予想された。

補水暫停は、選手の健康を守るという名目で導入されたが、実際には戦術的ブレイクとして活用され、監督がタブレットで作戦を指示する場面も見られた。米国のFox Sportsでは、30秒の広告枠が20万75万ドルで販売されており、商業的価値は極めて高い。

欧州サッカー連盟(UEFA)はこの制度を明確に排除しており、欧州の主要リーグでは導入が難しいとされているが、今後のワールドカップでは継続される可能性が高い。

FIFAは二次販売プラットフォームを通じて、取引ごとに30%の手数料を徴収し、追加収益を獲得した。一方で、チケット価格や販売方法、座席の位置に関する問題で、米国のニューヨーク州とニュージャージー州の検事総長から召喚調査を受けた。

当初、ファンはペットボトルの持ち込みを禁止されていたが、反発を受けてFIFAが撤回。ニュージャージーとボストンへの交通費も高額だったが、強い批判を受け大幅に引き下げられた。

大会前には、米国の入国制限によりソマリアの審判オマル・アルタン氏がマイアミ空港で入国拒否されるなど、政治的問題が相次いだ。インファンティーノ会長は記者会見で「冷静に、リラックスして」と呼びかけた。

イラン代表については、米国政府がグループステージ3試合の前後24時間のみの入国を許可するという制限措置を取った。米国国土安全保障長官マーク・エイブリー・ムーリン氏は、イランが敗退した際「喜んで飛び跳ねた」と発言し、物議を醸した。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
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