中聯油の発がん性問題が引き起こした食品安全の危機は、2026年の県市長選に新たな変数をもたらしている。台北市長の蔣萬安をはじめとする国民党系の首長たちは、7月25日に凱達格蘭大道(凱道)での集会を呼びかけ、行政院長の卓榮泰に対して辞任を求める動きを見せている。

最近まで、蔣萬安が食安遊行を通じて台中市長の盧秀燕を「暗に攻撃」し、2028年の大統領選に向けた布石を打っていると指摘していた前政務委員の張景森は、22日に再びフェイスブックを更新。「蔣萬安に『王を急がせるな』と勧める」と題した投稿で、蔣萬安が「市長の立場に安住せず」政治的アクションを繰り広げていることについて、「2028年大統領選への布石ではないか」との見方を示した。その上で、「本当にそうなら、『回头是岸』すべきだ」と強く警告した。

7月25日の凱道集会は、単なる食品安全の訴えにとどまらないのか?

発がん性油の問題が深刻化する中、蔣萬安は17日に「私に毒油を食べさせ、私を街頭に立たせる」と題した投稿をフェイスブックに掲載し、7月25日に一般市民が凱道に集まり、声を上げるよう呼びかけた。

これに対し、張景森は20日に「蔣萬安が高調に食安大遊行を呼びかけたのは、表面上は国民の健康被害への正義感からだが、実際には『一石二鳥』の政治的謀略だ」と批判。自身を「国民党内唯一の共通の指導者」と位置づけ、同時に2028年大統領選における党内最大の潜在的ライバルである盧秀燕を排除しようとしていると分析した。中聯油問題の中心が台中市にあるため、盧秀燕の政治的立場が大きく傷つく可能性があるという。

台北市長の蔣萬安(中央)と台中市長の盧秀燕(左)は、ともに凱道集会に出席予定である(資料写真、劉偉宏撮影)。

蔣萬安は2028年を狙っているのか? 国民党の過去の失敗事例が示す教訓

張景森は、新たな投稿の中で、国民党にはかつて党主席の朱立倫、高雄市長の韓国瑜、新北市長の侯友宜といった「前車の鑑」があると指摘。市長再選直後に大統領選に立候補を表明した人物は、台北市民をはじめとする国民の理解を得られず、結果として惨敗し、政治的キャリアを早期に終えることになったと述べた。「なぜ蔣萬安は再び同じ過ちを犯そうとしているのか」と疑問を呈した。

さらに、張景森は、蔣萬安の現時点での最大の強みは「年齢」であると分析。国民党の重鎮たちと比べ、48歳という若さを持つ蔣萬安が、急いで党内の先輩たちと対立する必要はないとして、現段階での最適な戦略は「広く人脈を築き、慎重かつ安定した姿勢でミスを避け、すべての政治的波乱にいち早く飛び出さないこと」と主張した。

2032年出馬が現実的? 年齢優位性を活かす戦略

張景森は、「現時点で『国民党共通の指導者』の座を争うのは愚策だ。敵を作り、政治的資本を早期に消耗するだけだ」と断じた。2028年大統領選についても、「国民党が親中路線を手放せない中では希望が薄く、その結果として蔣萬安が『村唯一の希望』とされる」と指摘。しかし、「大局的に見れば、まずは他人に任せて、台北市の市政に集中すべきだ」と提言した。

具体的には、中間層への支持拡大を目指し、誠実に蒋家の威権主義的負債に対処しつつ、反共の資産を継承し、親中路線とは一線を画すことで、市政実績と立場の明確化を図れば、2032年に民進党と戦うチャンスは生まれると分析した。

張景森はさらに、「逆に、注目度と指導的地位を急いで求めれば、政治的判断の誤りや能力不足が露呈し、年齢の利点を無駄にする」と警告。蔣萬安が真に恐れるべきは、「準備ができていないまま、頂点に押し上げられて厳しい審判を受けることだ」と述べた。

彼の試算によれば、蔣萬安は2030年に台北市長を退任する際、52歳となり、その時期が党主席争いや全国的指導者としての地位を築く「成熟したタイミング」になるという。その後2年で大統領選に挑むことで、行政経験、政治的判断力、社会的信頼の面で、現時点よりもはるかに円熟した状態で臨めるだろうと結論づけた。

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  • 出典:PR Times
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