観光需要の高まりを受け、台湾の航空市場は新たな航路拡大の波を迎えている。台中国際空港(清泉崗空港)では東北アジアおよび两岸間の複数新航路が開設され、中華航空も10月末に6年ぶりに桃園-重慶直行便を再開する予定だ。中国政府が直行便制限の緩和を要請する中、台湾の陸委会は現行の便数枠が未使用であると強調し、各航空会社が市場需要に基づき自主的に運航を判断していると説明している。
台中空港では、两岸および東北アジア航路の大幅な拡充が進んでいる。中部地域の住民がこれまで海外旅行の際、桃園や高雄空港を利用する必要があったが、台中空港の利用実績と市場ポテンシャルが評価され、航空各社が積極的に展開している。
東北アジア方面では、中華航空が7月21日に「台中-沖縄」定期便の運航を開始した(8月13日から夏季臨時便を追加)。これにより、既存の星宇航空や台湾虎航とともに、中部地域からの日本行き便の選択肢がより柔軟になった。
两岸航路においては、台中と高雄で夏休み期間中に複数の新規・再開航路が登場している。
- 成都天府:中国東方航空が7月1日に「台中-成都天府」線を再開。その後、全サービス航空会社の浙江長龍航空が7月28日にA320機材で同路線に参入した。 - 青島:山東航空が7月23日に「台中-青島」線を再開。 - 寧波:春秋航空が7月4日に「高雄-寧波櫟社」線を開設し、南台湾からの两岸直行便が新たに加わった。
各航路の詳細は以下の通り。
| 航空会社 | 航路 | 開設/再開日 | 週便数 | 特徴 | |---|---|---|---|---| | 中華航空 | 台中-沖縄 | 7月21日 | 定期便(8/13から夏季臨時便追加) | 星宇・台虎と連携し、中部からの日本便の時間帯選択肢を拡大 | | 中国東方航空 | 台中-成都天府 | 7月1日 | 毎週水・日(2便) | 7月最初の两岸再開航路。四川省観光の玄関口として注目 | | 春秋航空 | 高雄-寧波櫟社 | 7月4日 | 毎週火・土(2便) | 南台湾唯一の7月新設两岸直行便。浙江省へのアクセス向上 | | 山東航空 | 台中-青島 | 7月23日 | 毎週木(1便、10/24まで運航) | 山東ビール文化や海岸観光に加え、ビジネス・親族訪問にも適す | | 浙江長龍航空 | 台中-成都天府 | 7月28日 | 毎週火・土(2便) | 全サービス航空会社として参入。成都線に2社目の競合が登場 |
6年ぶりに中華航空が「桃園-重慶」線を再開
台中空港の活況に加え、台湾の航空会社からも两岸直行便拡大の動きが広がっている。中華航空は2026年10月28日に「桃園-重慶江北」直行便を再開する予定だ。この航路は2020年に新型コロナの影響で運休されて以来、6年ぶりの再開となる。
- 運航機材:Airbus A321neo - 運航頻度:毎週水曜・土曜 各1往復 - 運航スケジュール: - CI553(桃園→重慶):15:30 発 → 19:00 着 - CI554(重慶→桃園):20:00 発 → 23:00 着
国台弁が直行便拡大を要請も、陸委会が「配額未使用」と反論
中国の国台弁は、两岸直行便の乗客率が最大97%に達しているとし、「不合理な制限」の撤廃と航路増加を台湾側に呼びかけた。これに対し、台湾の陸委会副主委・梁文傑は記者会見で反論した。
梁副主委は、台湾人の海外旅行が爆発的に増加していると指摘。観光署の2026年前半6か月の統計では、海外渡航者数が1,000万人を突破し、前年比17%増加したと説明した。两岸航路だけでなく、日本・韓国・ベトナム・タイなどへの便も需要が供給を上回っている状況だと述べた。
また、台湾が取得している两岸直行便の週211便枠のうち、華航・長栄など台湾の航空会社が実際に運航しているのは114便にとどまり、97便の枠が未使用であると強調した。航空会社は経営コストや収益性を勘案して運航を決定しており、陸委会は政策全体を管理する立場にすぎず、枠内であれば航空会社の申請を自由に受け入れていると説明した。
台湾4大空港からの中国直行便一覧
現在、台湾から中国本土への直行便は28都市に開設されており、そのうち15都市が定期便、13都市が祝日包機専用の航点となっている。桃園、松山、台中、高雄の4大空港から出発可能だ。2026年7月に中南部の航路が大幅に強化され、東方航空と長龍航空が「台中-成都」、山東航空が「台中-青島」、春秋航空が「高雄-寧波」を運航開始したことで、中南部住民も北部まで足を運ばずに出国できるようになった。
民航局によると、两岸開放航点は以下の2種類に分けられる。
定期便航点(15都市、週420便枠): 北京、上海浦東、上海虹橋、厦门、成都、深圳、広州、南京、重慶、杭州、福州、青島、武漢、寧波、鄭州
包機航点(13都市、祝日時のみ申請可能): 瀋陽、無錫、海口、長沙、西安、済南、合肥、南昌、天津、温州、大連、桂林、徐州
2026年現在の台湾4大空港別 中国直行便対照表
| 空港 | 定期便路線数 | 主な直行都市 | 特徴 | |---|---|---|---| | 桃園国際空港 (TPE) | 14路線 | 北京、浦東、広州、深圳、成都、重慶、杭州、南京、寧波、鄭州、武漢、青島、厦门、福州 | 便数最多、都市数最揃い。毎日30~40便の两岸便が運航 | | 台北松山空港 (TSA) | 3路線 | 上海虹橋、厦门、福州 | 台北市内からの利便性重視。虹橋線はビジネス需要の中心 | | 台中国際空港 (RMQ) | 3路線 | 南京、成都(天府)、青島 | 中部地域5年ぶりの大型利便性向上。7月から成都・青島直行開始 | | 高雄小港空港 (KHH) | 8路線 | 浦東、虹橋、重慶、福州、南京、深圳、武漢、厦门(寧波追加) | 南台湾の两岸玄関口。7月に春秋航空が寧波直行を新設 |
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
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